ダットサン・DBシリーズ

ダットサン・DBシリーズの歴史

ダットサン・DBシリーズは、日産自動車が1948年から1954年まで生産していた小型乗用車です。このシリーズは、以前のDAシリーズの後継車にあたります。DBシリーズは、デラックス・セダンとスタンダード・セダン（DSシリーズ）の2つのバリエーションを持ち、シャシは同時期に製造されていたダットサン・トラックと共有されています。

ダットサン・DB (1948年-1949年)

1948年3月に登場したダットサン・DBは、戦後の日本におけるモダンカーの先駆けとして、先進的なスタイルを持つ乗用車として注目されました。このデラックス・セダンの外観は、1947年型のアメリカの小型車、クロスレイ・CCと非常に似通っており、ボディの製造は中日本重工業（現在の三菱重工）によって行われました。何度かの試作を経て、1948年8月から本格的な量産が始まりました。

DBのシャシは、戦前から使われていたダットサン・2124トラックと共通のものであり、パワーユニットには722ccの直列4気筒サイドバルブエンジンを採用しています。このエンジンは型式7型と呼ばれ、3速のフロアシフトに組み合わせられています。

ダットサン・DB-2 (1949年)

1949年には、DBの外観を小改良したDB-2が登場しました。このモデルではデザインが見直され、キャラクターラインが廃止され、ほぼ平面な形状のフロントマスクが採用されています。また、フロントグリルは左右に分かれていたものからワンピースのデザインに変更され、ナンバープレートはその直上に設置される形になりました。DB-2もDB同様のパワーユニットを搭載し、ステーションワゴンタイプのDW-2も設定されています。

ダットサン・DB-4、DB-5、DB-6

DBシリーズにはDB-4、DB-5、DB-6と続くモデルも存在しました。これらのモデルでは、デザインの洗練や機能の向上が図られ、それぞれ異なるユーザーのニーズに応える形で進化していきました。例えば、DB-4ではさらなる外装の改良が施され、DB-5とDB-6ではエンジンの性能や燃費効率が向上するなど、多様な改良がなされました。

ダットサン・DBシリーズは、日本の自動車産業において重要な役割を果たし、戦後のモダンカーの象徴とも言える存在でした。自動車デザインや技術の進化を反映したこのシリーズは、現在でも多くの自動車愛好者に愛され続けています。

参考資料

• - 1948 Datsun DB
• - 1950 Datsun DB-2
• - 1951 Datsun DB-4
• - 1953 Datsun DB-5
• - 1954 Datsun DB-6

日本自動車技術会
くるビー

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