ダニエル・マーフィー

ダニエル・トーマス・マーフィー

ダニエル・トーマス・マーフィー（Daniel Thomas Murphy、1985年4月1日生まれ）は、アメリカのフロリダ州ジャクソンビルで生まれた元プロ野球選手です。右投左打のスタイルで知られ、愛称は「マーフ」です。彼の野球キャリアは豊かな成績と多くの変遷に満ちており、特にメジャーリーグにおいては数々の記録を築きました。

経歴

プロ入りとメッツ時代

マーフィーは2006年のMLBドラフトでニューヨーク・メッツに13巡目（全体394位）で指名され、プロの道を歩み始めました。2008年8月には故障者リストから昇格し、メジャーデビューを果たします。この年の出場は49試合と少なかったものの、打率.313を記録し、初の足音を響かせました。

2009年、彼は一塁手としてレギュラーの座を獲得し、打率.266、12本塁打、63打点をマーク。2010年にはスプリングトレーニングでの大怪我により全休となるも、翌2011年には一塁、三塁、二塁をこなす多才さを発揮し、109試合で打率.320を記録しました。特に2013年8月には、7試合で打率.448と高打率を記録し、プレイヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞しました。

2014年にはメッツと570万ドルで契約を結び、オールスターに初選出。打撃での実績を積み重ねていきました。

2015年には宗教的信念からスプリングトレーニングをボイコットする事件もありましたが、最終的には打率.281、14本塁打、73打点の成績を残し、チームをポストシーズンへ導く活躍を見せました。特にシカゴ・カブスとのリーグチャンピオンシップシリーズでは、全4試合でホームランを放つ大活躍を見せ、MVPを受賞します。

ナショナルズ時代

2016年にはワシントン・ナショナルズと3年3750万ドルで契約。開幕からの好調を維持し、打率.348、27本塁打、104打点の成績を記録し、リーグトップの47二塁打を記録しました。同年のMVP投票では2位と、素晴らしいシーズンを過ごしました。

2017年にはアメリカ合衆国代表としてもWBCに出場するも出番は控えめでしたが、球団での活躍は続きます。最終的には144試合をこなし、打率.322、23本塁打、93打点を残しました。

カブス時代とロッキーズ時代

2018年、彼はシカゴ・カブスにトレードされ、そこでも打率.299を記録しました。そして、コロラド・ロッキーズと契約し、132試合で打率.279の成績を残します。

2020年には出場機会が減少しましたが、2021年1月には現役引退を発表しました。

現役復帰

2023年には独立リーグであるロングアイランド・ダックスに入団し、復帰を果たします。打率.331を記録し、37試合に出場。その後、エンゼルス傘下のマイナー契約に付随する形で再度プレーを続けましたが、メジャー昇格は果たせず、8月に正式に引退を決意しました。

人物

マーフィーは敬虔なキリスト教徒であり、LGBTコミュニティについては厳しいスタンスがありました。2015年には、ゲイのビリー・ビーンとの意見の対立によりボイコットを行い、その発言は物議を醸しました。彼はこの問題についての声明を出し、信念を貫く姿勢を示しました。

記録と受賞歴

マーフィーは、シルバースラッガー賞を2度獲得しており、ナショナルリーグ・チャンピオンシップシリーズでのMVP受賞など、彼の実績は数多くの記録に刻まれています。MLBオールスターゲームには3度選出され、彼の活躍は世代にわたる多くのファンに知られています。

ダニエル・マーフィーのキャリアは、数々の困難にもかかわらず輝かしい成果を収めた証であり、多くのファンに影響を与え続けています。

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