チマデトリオンフ

チマデトリオンフ：国際舞台を駆け抜けた競走馬

チマデトリオンフは、アイルランドで生産されたサラブレッド競走馬です。シーマデトリオンフと表記されることもあります。その競走生活は、2歳から5歳まで、イタリア、フランス、イギリス、アメリカ、オーストラリアと、まさに国際色豊かなものでした。

輝かしいデビューとイタリアでの成功

2007年10月、ダリオ・バルジュー騎手を迎えてデビュー戦を勝利で飾ります。バルジュー騎手はその後も主戦騎手としてチマデトリオンフを支えました。続くレースでは3着と好成績を残し、その後は休養に入ります。

3歳シーズン、休養明けの初戦は4着に終わりますが、続くレースで3着と復調の兆しを見せると、準重賞競走を制し2勝目を挙げます。そして、大きな転機が訪れます。5月、G1競走であるデルビーイタリアーノに挑みました。主戦騎手バルジュー騎手が他の馬に騎乗したため、シルヴァノ・ムラス騎手が騎乗することになり、18頭中13番人気と低評価でした。しかし、チマデトリオンフは期待を大きく上回り、見事差し切り勝ちを収めます。この勝利により、重賞およびG1競走初制覇を達成しました。この勝利の後、イタリアのスポーツ紙『コッリエーレ・デッロ・スポルト』は吉田照哉氏がチマデトリオンフを購入したと報じ、馬主が変更となります。

その後、バルジュー騎手に戻り、フランスのパリ大賞に挑戦するも7着に終わります。9月に一般競走を制し、凱旋門賞への挑戦を決めましたが、結果はザルカヴァに敗れ9着でした。帰国後はローマ賞に出走するも11着と振るわず、ジャパンカップと香港ヴァーズの回避を決断し休養に入ります。

転厩と欧米遠征

2009年1月、チマデトリオンフはイギリスのルカ・クマーニ厩舎へ転厩します。転厩初戦となったガネー賞は6着と結果を残せませんでしたが、続くブリガディアジェラードステークス（G3）では勝利を収め復調を印象付けました。しかし、エクリプスステークスでは4着と完敗、その後はアメリカ、オーストラリアへと遠征を続けますが、アーリントンミリオンでは4着、コーフィールドカップでは13着、マッキノンステークスでは9着と苦戦を強いられました。

5歳シーズン、アンブロジアーノ賞（G3）では1番人気に推されましたが、4着と惜敗。しかし、ジウビレオ賞（準重賞）で勝利を収め、フェデリコテシオ賞（G3）でも2着と健闘を見せます。しかし、ドラール賞（G2）、ジョッキークラブ大賞、そしてローマ賞と、その後は思うような結果を残せず、11月のローマ賞を最後に現役を引退、種牡馬入りしました。

チマデトリオンフは、国際舞台で数々の挑戦を続け、幾多の勝利と惜敗を経験した、記憶に残る競走馬でした。その活躍は、多くの競走馬ファンに感動を与え続けたと言えるでしょう。そして、その血統は、未来の優秀な競走馬を生み出す可能性を秘めているのです。

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