チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン

チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン

『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン』（原題：小倩、英題：A Chinese Ghost Story）は、1997年7月26日に公開された香港のアニメーション映画です。本作は、中国の古典小説『聊斎志異』における「聶小倩」を基にしており、1987年に製作されたチン・シウトン監督による映画『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』のセルフリメイクとして制作されました。この新たな形の作品は、同作の製作者であるツイ・ハークによってアニメーションとして生まれ変わりました。

本作は、登場キャラクターを手描きアニメーションで描きつつも、背景には3DCGを取り入れた手法を用いており、香港映画界においては珍しい完全自製のアニメーション映画として注目を浴びました。また、共演する香港や台湾のスターたちが声の出演を果たし、更なる話題を呼びました。公開当初は、ディズニーの『ヘラクレス』やスタジオジブリの『もののけ姫』を上回る815万香港ドルという興行収入を記録しました。日本では1998年11月21日に、広東語版が上映されています。

ストーリー

物語は古代中国を舞台に、傷心の青年アニンが旅をする中で始まります。彼は、思いを寄せていたシウランに見限られ、心の傷を癒すための旅を続けていました。ある日、彼は幽霊の街に迷い込み、そこで美しい少女スーシンと出会います。スーシンは、妹のシウティと共に、悪霊ロウロウの手下として人の魂を狩る幽霊であり、彼女の運命もまた悲劇に満ちていました。

アニンとスーシンは、お互いの苦難を共に乗り越える中で、徐々に惹かれあっていくのです。しかし、彼らは異なる存在である人間と幽霊であり、結ばれるためには次の生への輪廻転生を選ばなければなりません。そして二人は、生まれ変わるために「霊魂再来」の門を目指すことになるのです。この物語は、愛と別れ、そして再生をテーマにした感動的なストーリーで展開されます。

製作スタッフ

本作の監督はアンドリュー・チェンが務め、製作総指揮にはナンサン・シイ、佐藤恒夫、チャールズ・ヒョン、メイーリン・チョウが名を連ねました。脚本と製作はツイ・ハークが行い、キャラクターのデザインはフランキー・チュンが担当しました。音楽はリッキー・ホーが制作し、アニメーション部分では、演出と絵コンテを遠藤徹哉が手がけました。

受賞歴と外部リンク

本作品は、1997年東京国際ファンタスティック映画祭に正式出品され、同年のトロント映画祭でも上映されました。さらに、金馬奨でベスト・アニメイテッド・フィルムを受賞し、1998年のロッテルダム映画祭でも取り上げられるなど、多くの賞を受ける評価の高い作品です。興味ある方は、Xiao Qian - IMDbで詳細を確認できます。

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