チャーターハウス・スクール

チャーターハウス校：英国を代表する名門私立学校

チャーターハウス校（Charterhouse School）は、イングランドのサリー州ゴダルミングにある由緒ある私立寄宿学校です。一般的にはパブリックスクールと呼ばれ、英国のエリート教育機関として知られています。正式名称はかつて「The Hospital of King James and Thomas Sutton in Charterhouse」でしたが、現在ではチャーターハウス校として広く認知されています。

1611年、トーマス・サットンによってロンドンのスミスフィールド、チャーターハウス広場の旧カルトジオ会修道院跡地に設立されました。1864年のクラレンドン委員会報告書において、9つのパブリックスクールの1つとして認定されています。現在も、生徒たちはカルトゥジアン（Carthusians）と呼ばれ、卒業生はオールド・カルトゥジアン（Old Carthusians、略称OCs）として親しまれています。

校舎と寮

チャーターハウス校のキャンパスには、歴史的な建造物と近代的な施設が調和して存在しています。4つの古い建物と7つの新しい建物に加え、2010年にはフランク・フレッチャー元校長にちなんだ通学専用のFletcheritesハウスが新設されました。各寮は独自のネクタイ、傘、サッカーチームのストライプの色で区別されており、伝統と個性を感じさせます。

Girdlestonites寮は、初代ハウスマスターにちなみ非公式に「Duckites（アヒルたち）」とも呼ばれていました。これは、初代ハウスマスターの歩き方がアヒルに似ていたことに由来する、かつては「侮辱」とされた呼び名でしたが、現在は学校の雑誌などにも使用されるようになっています。

学期と制服

チャーターハウス校の1年間は3学期（クォーター）に分けられています。

Oration Quarter（OQ）： 9月初旬～12月中旬
Long Quarter（LQ）： 1月中旬～3月終盤
Cricket Quarter（CQ）： 4月終盤～6月終盤・7月初旬

制服は学年によって異なります。低学年（最初の3年間）は、白やブルーのシャツ、寮のネクタイ、グレーのズボン、青いジャンパー、ツイードジャケット、革靴を着用します。日曜日はダークスーツです。上級生（シックス・フォーム、2年間）になると、さらに洗練された制服となります。

学校の栄誉と卒業生

チャーターハウス校では、スポーツや文化活動への貢献に対して、House Colours（文化的な栄誉）やSchool Colours（スポーツと文化への貢献）といった栄誉が授与されます。さらに、Head of School、1st XI Cricket、Greyhoundsなどの称号もあります。

チャーターハウス校の卒業生には、数多くの著名人が名を連ねています。

ヘイスティングス・イスメイ将軍（WW2チャーチル首相付き軍事首席補佐官、NATO初代事務総長）
オード・ウィンゲート（特殊部隊創設者）
ロバート・ベーデン＝パウエル（スカウト運動創立者）
ロバート・グレーヴス（詩人、小説家、評論家）
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ（作曲家）
ヒュー・トレヴァー＝ローパー（歴史家）
ハリー・オッペンハイマー（ダイヤモンド商、富豪）
ウィリアム・メイクピース・サッカレー（作家）
ロバート・ジェンキンソン（イギリス首相）
ジェネシス（バンドメンバー：トニー・バンクス、ピーター・ガブリエル、マイク・ラザフォード、クリス・ステュアート、アンソニー・フィリップス）
ゴールズワージー・ロウズ・ディキンソン（政治学者、哲学者）

これらの卒業生たちが築き上げた伝統と名声は、チャーターハウス校の揺るぎない地位を支えています。歴史と伝統を重んじながら、現代的な教育を追求するチャーターハウス校は、これからも英国のエリート教育機関として発展を続けるでしょう。

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