チュルボメカ アスタゾウ

アスタゾウは、フランスのチュルボメカが開発・製造したターボプロップエンジンとターボシャフトエンジンのシリーズです。1957年に初めて運転され、その原型は重量110kg、回転数40,000rpm、出力240kW（320shp）というコンパクトながらも強力なものでした。開発技術者はG. Sporerです。

開発と特徴

アスタゾウは、その小型軽量さと信頼性の高さから、西側各国で広く採用されました。その名称は、ピレネー山脈の頂に由来します。アグスタによって生産されたチュルボメカ-アグスタ TAA.230は、アスタゾウの単純型として知られています。

ヘリコプター用には、原型となるアスタゾウを基に、アスタゾウ IIA派生機種が開発されました。1993年時点で2,200基が生産され、2007年時点でも生産が継続されていました。しかし、初期にアスタゾウを搭載していた多くの航空機は、より強力なエンジンに更新されています。

設計

アスタゾウの基本的な設計は、単軸式で、2段式圧縮機（1段目が軸流式、2段目がラジアル式）を備えています。燃焼器はアンニュラー式で、高温ガスは3段式のタービンに送られます。最大回転数は43,500rpmに達します。

出力タービンは吸気口の前に減速歯車を備え、減速されたプロペラの回転数は1,800、2,080、2,200、または2,400rpm、ヘリコプター用では6,000rpmです。エンジンの制御は自動化されており、パイロットは回転数を設定するだけで済みます。

アスタゾウXは、第2の軸流圧縮段を備えており、ポテ 840に搭載されました。アスタゾウ XIVとXVIは、ロールスロイス・チュルボメカ・インターナショナルによって、それぞれAZ14とAZ16の名称で販売されています。

搭載機

アスタゾウは、以下の航空機に搭載されました。

固定翼機
ドルニエ Do 27
FMA IA 58 プカラ
ハンドレページ ジェットストリーム
三菱 MU-2
ピラタス PC-6
ポテ 840
SFERMA Marquis
ショート SC.7 スカイバン
SIPA Antilope
ヘリコプター
アエロスパシアル アルエットII
アエロスパシアル ガゼル
アグスタ A106
アグスタ A115
アエロスパシアル SA 360 ドーファン

仕様

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