チリ・デービス

チャールズ・セオドア・デービス

チャールズ・セオドア・デービス（Charles Theodore Davis）、通称チリ・デービス（Chili Davis）は、1960年1月17日生まれの元プロ野球選手です。彼はジャマイカのキングストン出身で、外野手としてプレーした後、野球の指導者としても活躍しています。デービスは右投左打の選手であり、彼のキャリアは多くの野球ファンに記憶されています。

経歴

現役時代

デービスは1977年のMLBドラフトでサンフランシスコ・ジャイアンツから11巡目（全体270位）で指名を受け、プロ野球の世界に足を踏み入れました。1981年にはメジャーデビューを果たし、初戦となるサンディエゴ・パドレスとの対戦で1打席に立ちましたがヒットは出ませんでした。初年度は8試合の出場で打率.133ながらも2つの盗塁を記録しました。

次第に成長したデービスは1982年にはレギュラーとして活躍し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票では4位となりました。1987年までジャイアンツでプレーした後、彼は1988年にカリフォルニア・エンゼルスに移籍し、そこで新たなキャリアを築きました。

彼は1991年と1992年にはミネソタ・ツインズに所属し、1993年に再びエンゼルスに戻ると、その後の4年間同チームでプレーを続けました。エンゼルスでは、特に2試合連続で3四球を記録するという珍しい記録も残しています。その後、1997年にはカンザスシティ・ロイヤルズに移籍し、自己最高の30本塁打を記録。ヤンキースに移籍し、2年間のプレーを経て現役を引退しました。

デービスのキャリア成績はジャマイカ出身の選手としてはトップクラスであり、通算2436試合出場、8673打数、2380安打、424二塁打、350本塁打、1372打点、1194四球を達成しました。特に、350本塁打という記録はスイッチヒッターとして歴代の中でも5位に位置しています。なお、彼は現役時代にミート力には欠けていたものの、パワーヒッターとしての地位を確立しました。

引退後

引退後、デービスは野球指導者として新たな道を歩み始めます。2012年から2014年まではオークランド・アスレチックスの打撃コーチを務め、2015年から2017年まではボストン・レッドソックス、2018年にはシカゴ・カブスで打撃コーチとして活動しました。2019年以降、彼はニューヨーク・メッツの打撃コーチに就任しましたが、2021年には解任されました。

選手としての特徴

デービスはメジャーリーグのジャマイカ出身選手の中で初めて2000本安打を達成した選手です。彼の打撃スタイルは主にパワーに依存しており、毎シーズン20本前後のホームランを放つ一方で、三振も多く、ミート力には課題がありました。また、かつては盗塁も試みていましたが、成功率は高くありませんでした。守備に関しては外野手としての技術に限界があり、1982年に12失策、1988年には19失策を記録しましたが、翌1989年には6失策に抑えています。

デービスの本名はチャールズ・デービスですが、ニックネームの「チリ」は彼の好物であるメキシコ料理のChili Bowlに由来しています。また、同時期に活躍したエリック・デービスと共に「ダブルデービス」と呼ばれることもありました。

詳細情報

デービスのキャリアや成績は、MLBの公式サイトや様々なスポーツ統計サイトで確認することができます。選手としての数々の記録は多くのファンにとっての誇りであり、今なお野球界での評価は高いと言えるでしょう。

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