チロリン村物語

『チロリン村物語』

概要

『チロリン村物語』は、1992年4月から1993年3月までNHK教育テレビで放送されていたアニメーション作品です。全170話から成り立っており、過去に放送された人形劇『チロリン村とくるみの木』や『おーい!チロリン村だよ』を元にした内容が特徴です。本作品は16mmフィルムを使って制作され、カラーでのステレオ放送が行われました。

このアニメは話ごとに完結するスタイルを採用しつつ、最後の5話だけは物語が連続する特異な構成となっています。NHKソフトウェアからリリースされたビデオソフトは5万本以上売れており、関連商品も高い人気を誇りましたが、菓子類の売上は期待ほどではありませんでした。

あらすじ

物語はチロリン村を舞台に、仲良しのタマネギのトンペイとピーナッツのピーコの冒険を描いています。二人は村にやってきた頑固者・ガンコの孫について興味を抱きます。そんな矢先、崖から落ちそうな子供を助け、その子が実はガンコの孫であるクルコだと知ります。

登場人物

トンクルピー

• - タマネギのトンペイ (声 - 日髙のり子)

トンクルピーの中心的存在で、エネルギッシュで優しい性格。大工仕事が得意でありながら、蜘蛛に対しては恐怖心を抱いています。

• - ピーナッツのピーコ (声 - 高山みなみ)

お転婆で口が達者な性格。食いしん坊でもあり、村一番の力持ちです。パン屋でカボチャのおじさんと一緒に暮らしています。

• - クルミのクルコ (声 - 岩井小百合)

遠くの町から転校してきたかわいいお嬢様。実はガンコの孫で、村の子供たちとすぐに打ち解けます。

暴食トリオ

トンクルピーの友達であり、いつもお腹を空かせている3人組。時には彼らとの間で小さなトラブルが起きることもあります。

• - ハラペコ熊のペコポン (声 - 桜井敏治)

のんびり屋で特にお腹を空かせています。敬語を好んで使い、高所恐怖症です。

• - イタチのプースケ (声 - 鈴木明子)

仲間をまとめる役割を担っています。

• - スカンクのガスパ (声 - 高田由美)

臆病な性格で、緊張するとおならをしてしまいます。

ブラックバット一味

トンクルピーの敵役であり、悪党の風貌を持ちながらも間抜けな面を持ち合わせています。

• - ブラックバット (声 - 江原正士)

大悪党を自称していますが、実際には失敗ばかりのキャラクター。恋の相手はアップル先生です。

制作と放送

本作はNHKが制作し、教育テレビで放送されました。また、放送時間も工夫され、夕方や再放送が組まれるなど、子供たちに広く親しまれました。

音楽

オープニングテーマ「しゃかりきパラダイス」とエンディングテーマ「ねえ、どうして」は、心に残る印象強い楽曲として知られています。

『チロリン村物語』は、友情や勇気、冒険をテーマに、世代を超えて愛される作品となっています。子どもたちの成長や、さまざまなキャラクターとのふれあいを通じて、観る者に温かいメッセージを届けています。

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