テクノポリス2000-20

テクノポリス2000-20：YMOの革新的な日本国内ツアー

テクノポリス2000-20は、1980年に音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ（YMO）」によって行われた初の国内ツアーです。このツアーの名前は、開催年の2000から20を引いた1980年に由来しており、YMOの革新的な音楽スタイルを象徴する重要なイベントとなりました。

このツアーは、アルファレコードではなく、YMOが当時所属していたヨロシタ・ミュージックが主催しました。開幕には、スポンサーの富士写真フイルムが制作したテレビスポットが流れました。続けて、未発表楽曲「INTRO」が演奏されました。この楽曲は坂本龍一のアルバム『左うでの夢』に収録された「Venezia」に類似していると言われていますが、正式な確認はされていません。興味深いことに、この曲はYMOのコピーバンド「Yセツ王」によってカバーされ、CDとしてもリリースされています。

サポートメンバー

YMOのメンバーに加わったサポートメンバーには、松武秀樹、鮎川誠、橋本一子、大村憲司、藤本敦夫、藤井丈司が含まれています。特に橋本一子は、3月31日の仙台公演終了後に感冒性内耳炎と診断され、一時メンバーから外れる事態になりましたが、4月8日の大阪公演から復帰しました。藤井丈司は4月1日の公演に参加しましたが、ギターのプレイに関してはコードを弾く程度にとどまり、坂本がその演奏を補うように特に目立つプレイをしました。

衣装

このツアーでのYMOメンバーの衣装は、1960年代風の通称コンポラ（コンテンポラリー）スタイリングでした。特に4月13日の東京NHKホールでの公演のアンコールでは、赤い人民服に衣装替えをして演奏された「コズミック・サーフィン」が印象的でした。

音源と放送

テクノポリス2000-20に関する公式なCDは商品化されていませんが、FM放送やテレビ番組を通じていくつかの公演が記録されています。例えば、1980年5月4日にはNHK-FMで特別番組「イエロー・マジック・オーケストラ・ライヴ」が放送され、4月13日の東京・渋谷区NHKホールの公演が収録されました。この放送では、BEHIND THE MASKやRYDEEN、COSMIC SURFIN'などの楽曲が演奏され、多くのファンに楽しまれました。

また、1980年6月2日には「夜のヒットスタジオ」で「テクノポリス」と「ライディーン」を演奏し、当時の視聴者にもインパクトを与えました。

公演後の影響

このツアーはYMOにとって、国内での影響力を確立する重要なステップとなりました。YMOはその後もトランス・アトランティック・ツアーや2度目の国内ツアー『ウィンター・ライヴ1981』に続けて活動を続けました。この初の国内ツアーを通じて、YMOの音楽はさらなる進化を遂げ、多くのファンの心を掴んでいったのです。

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