テスラ (単位)

テスラ (T) ― 磁束密度の単位

テスラ(T)は、[磁束]]密度の単位として国際単位系]で用いられています。この名称は、電気工学や物理学に多大な貢献をした発明家、[[ニコラ・テスラに由来しています。1960年にSIが導入された際に、それまでのCGS単位系で使用されていたガウス(G)に代わり、磁束密度の標準的な単位として定められました。

テスラの定義

1テスラは、[磁束]]の方向に垂直な1平方メートルの面積を貫く磁束量が1ウェーバ]である場合の[[磁束密度と定義されています。数式で表すと以下のようになります。

1 T = 1 Wb/m²

[ウェーバ]]は磁束の単位であり、テスラはウェーバ毎平方メートル]と等価です。さらに、テスラは様々な単位で表現できます。例えば、ボルト[秒毎平方メートル]、ニュー[トン毎アンペア毎メートル]、[キログラム毎クーロン毎秒]、[キログラム毎アンペア毎秒毎秒]などです。これらの単位は、電磁気学における様々な[[物理量との関係性を示しています。

テスラとガウスの換算

[CGS単位系]]のガウス(G)は、マクスウェル毎平方センチメートル]と定義されています。1平方[メートルは1万平方センチメートル]であり、1[[ウェーバは約1億マクスウェル(1 Wb ≒ 10⁸ Mx)であることを考慮すると、テスラとガウスの換算は以下のようになります。

1 T = 10000 G
1 G = 10⁻⁴ T = 100 μT (マイクロテスラ)

厳密な換算には、真空の透磁率μ₀を用いた式が必要となりますが、μ₀はほぼ1に近い値であるため、上記の近似式で十分な精度が得られます。

地磁気とテスラ

地磁気の強さを表す単位としてガンマ(γ)が用いられることがあります。ガンマは10⁻⁹ T、すなわち1ナノテスラ(nT)に相当します。地磁気の強さは場所によって変動しますが、一般的に数十マイクロテスラ程度のオーダーです。

まとめ

テスラは、磁束密度のSI単位として、物理学、特に電磁気学において非常に重要な役割を果たしています。ガウスとの換算関係や地磁気との関連性などを理解することで、電磁気現象に関する理解を深めることができます。テスラは、モーター、発電機、磁気共鳴画像装置(MRI)など、様々な機器や技術において重要なパラメータとして用いられています。

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