テティス級哨戒艦

テティス級哨戒艦

テティス級哨戒艦は、デンマーク海軍に所属する艦級であり、4隻が建造されました。この艦級は、通常は哨戒艦として認識されていますが、フリゲートとしても利用されることがあります。実際には、北大西洋条約機構（NATO）では、フリゲートを示す「F」という艦種記号が付与されています。

設計

この艦級は、グリーンランドやフェロー諸島など北氷洋における活動を想定して設計されています。具体的には、領海の警備、漁業の監視、捜索救難活動、海上治安の維持などに対応できるように設計されています。船体の外殻は二重構造であり、80センチメートルまでの砕氷が可能な能力を備えています。氷海での作業を考慮し、前甲板はタートルバック構造になっているほか、マストの下には見張室が設けられています。このデザインにより、艦は375トンまでの着氷にも耐えることができるとされています。

装備

センサー

艦の主要なセンサーとして、アレニア・マルコーニ製の対空・対水上レーダーであるAWS-6が搭載されています。このレーダーはCバンドで作動し、2次元レーダーの範疇にあります。捜索モードでの最大探知距離は200キロメートルであり、ミサイルの接近を20キロメートルの距離で探知する能力があります。また、古野電気製の航海レーダーも搭載されています。

艦にはC-Tech製のCTS-36 RDNソナーが船体の下部に設置されており、このソナーは障害物の探知に特化しています。設計周波数は36から39キロヘルツで、運用時は33キロヘルツで動作し、最大探知距離は約4000メートルに達します。さらに、トムソン・マルコーニ製のTSM-2640「サーモン」ソナーも可変深度で搭載され、これは動作周波数が12キロヘルツであり、最大探知距離は11キロメートルです。

武器システム

テティス級はスタンダード・フレックス・コンセプトが適用されており、スタンフレックスシリーズSF-3000の設計が採用されています。前甲板には1つ、中部甲板には2つのスタンフレックス・モジュール用のスロットがあり、主にオート・メラーラ製の76mm単装速射砲を搭載しています。しかし、必要に応じて中部甲板のスロットにも兵装モジュールを追加することができ、このモジュールによってフリゲートとしての役割を満たすことができます。デンマーク海軍は、ハープーン艦対艦ミサイルやシースパロー個艦防空ミサイルなども保有しており、さまざまな戦闘状況に対応可能です。

配備

テティス級哨戒艦はデンマーク海軍において重要な役割を果たしており、それぞれの艦は特定の任務に従事しながら国の海上防衛に寄与しています。多機能な能力を持つこの艦級は、北極海域での活動にも対応可能であり、国際社会におけるデンマークのプレゼンスを強化しています。

関連項目

• - デンマーク海軍艦艇一覧

この情報から、テティス級哨戒艦がいかに多様な任務を遂行できるか、その設計や装備から機能面においても理解が深まります。

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