テリハボク科

テリハボク科（Calophyllaceae）は、熱帯地域に分布する常緑性の木本植物の科です。この科には、13属およそ460種が分類されており、多様な種が含まれています。系統学的な位置づけとしては、カワゴケソウ科（Podostemaceae）とオトギリソウ科（Hypericaceae）の姉妹群にあたります。

日本においては、テリハボク（Calophyllum inophyllum）が南西諸島や小笠原諸島に自生しています。

分類体系の変遷を見ると、クロンキスト体系などの古い分類法では、テリハボク科はオトギリソウ科（Clusiaceae）の亜科であるクリュシア亜科（Clusioideae）に含められるか、独立したテリハボク亜科（Calophylloideae）として扱われていました。しかし、近年の分子系統学的研究により、独立した科として認識されるようになりました。

主な属

テリハボク科には、特に多くの種を含む属がいくつかあります。その代表的なものとして、以下のような属があげられます。

Kielmeyera：約50種が知られています。
Kayea：約70種が分類されており、カリワス（Kayea paniculata）などが含まれます。
Mammea：約70種が属し、マメーリンゴ（Mammea americana）などの食用となる種も存在します。
テリハボク属 Calophyllum：この科のタイプ属であり、テリハボク（Calophyllum inophyllum）やサンタマリア（Calophyllum brasiliense）など約190種が知られています。

その他の属としては、以下のようなものがあります。

Caraipa
Clusiella
Endodesmia
Haploclathra
Lebrunia
Mahurea
Marila
Mesua：セイロンテリハボク（Mesua ferrea）などを含み、材木としても利用される種があります。別名としてセイロンテツボク、テツザイノキとも呼ばれます。
Neotatea
Poeciloneuron

系統

以下は、Ruhfel et al. (2011)による系統樹に基づいて、テリハボク科の系統的な位置関係を示したものです。


[具体的な系統樹の表現は、テキスト形式では複雑になるため、ここでは省略します。] 以下の科が系統的に関連していることを示唆します。カワゴケソウ科、オトギリソウ科、テリハボク科。

脚注

この情報は、植物分類学における最新の研究動向を踏まえて記述されています。テリハボク科の分類は、分子系統学的研究によって見直されており、今後も新たな知見が得られる可能性があります。

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