テルモ

テルモ株式[[会社]]（TERUMO CORPORATION）

テルモ株式[[会社]]は、東京都渋谷区を本拠地とする日本の大手医療機器メーカーであり、1921年に設立されました。「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、多様な医療機器や医薬品を展開しています。テルモは日経平均株価とTOPIX Large70の構成銘柄にも選ばれており、経済的な信頼性も高い企業です。

概要

一般には体温計が広く知られていますが、テルモの売上全体における体温計の割合は1%未満です。設立当初は国産体温計の製造から始まり、現在はカテーテル治療や心臓外科手術をはじめ、糖尿病管理や輸血、細胞治療に至るまで、160以上の国と地域に展開する幅広い製品とサービスを提供しています。特に、カテーテル治療における「ガイドワイヤ」や、心臓外科手術に使用される人工肺など、多くの製品が世界中で高いシェアを誇っています。

テルモは、日本初のディスポーザブル注射器や輸血バッグ、さらには世界初の多孔質ホローファイバー型人工肺などの革新的な製品を数多く開発しています。しかし、記憶に残る体温計とは異なり、社名の「テルモ」は、ドイツ語の「Thermometer」に由来するもので、企業としての現在の事業領域をイメージさせるものではありません。

歴史的な発展

テルモの歴史は主に4つの時代に分けることができます。最初は体温計製造に特化した時代、次に感染防止を目的としたディスポーザブル製品への拡大、そして医療技術の進展に伴い人工肺やカテーテル製品に領域を拡げた時代、さらに海外企業の買収によりグローバル化が進んだ時代です。

1. 体温計の専業時代（1921～1962）

テルモは1914年の第一次世界大戦後、日本の体温計不足を背景に設立されました。設立時には日本医師会の北里柴三郎が関与し、良質な体温計の国産化を目指しました。この時期、テルモは良質な体温計を生産し、徐々に市場でのシェアを確立していきました。

2. ディスポーザブル製品への拡大（1963～1981）

1963年に日本初のディスポーザブル注射器を市場に投入し、その後も注射針や血液保存用バッグ、輸液剤などの製品を次々と発売しました。1970年代には、これらの製品が広く病院に導入されるようになり、業績を大きく伸ばしました。

3. 心臓治療分野への参入（1982～1998）

1982年、テルモは世界初のホローファイバー型人工肺を発売し、心臓外科手術などに関する製品の領域に進出しました。この時期には、体温計だけでなく、腹膜透析システムや血糖測定器、経皮的補助循環システムも開発されました。

4. グローバル企業としての成長（1999～現在）

テルモは、1999年以降海外企業の買収により急速に国際的なプレゼンスを強化しています。特に医療デバイスの分野では、アメリカの3M社からの人工心肺事業譲渡や、他国の医療機器メーカーとの提携を通じて、事業基盤を広げています。現在では、101社の子会社とともに、医療機器市場でのリーダーシップを誇っています。

COVID-19の影響

2020年に発生した新型コロナウイルスは、テルモの業績にも影響を及ぼしました。多くの医療機関で手術の延期が相次いだため、全体的な売上が減少しましたが、体温計やパルスオキシメーターといった関連製品に関しては需要が高まりました。テルモはこの機会を活かし、新たな医療ニーズに応えて製品を改良、開発し続けています。

テルモ株式[[会社]]は、革新的な技術と広範な製品ラインを通じて、これからも医療現場での重要な役割を果たしていくでしょう。

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