テンペル第2彗星

テンペル第2彗星（10P/Tempel）

テンペル第2彗星は、1873年7月4日にドイツの天文学者エルンスト・テンペルによって発見された太陽系の周期彗星です。符号は10P/Tempelで、これは10番目に発見された周期彗星であることを意味します。

特徴

発見: 1873年7月4日
発見者: エルンスト・テンペル
種類: 周期彗星
核の大きさ: 直径約10.6km（ハレー彗星と同程度）
アルベド: 0.022程度

彗星核の大きさはハレー彗星に匹敵するほどですが、アルベド（反射率）は比較的低いため、全体的な明るさはそれほど高くありません。しかし、地球に接近する際には比較的明るくなり、観測に適した機会も存在します。

観測

過去の観測で最も観測に適していたのは1925年の回帰で、地球から0.35 au（約5200万km）まで接近し、見かけの等級は6.5に達しました。これは肉眼でも観測できる明るさです。2010年の回帰時にも見かけの等級が8に達し、観測の好機となりました。

2021年3月24日には近日点を通過し、同年11月3日には地球に1.6 auまで接近すると予測されました。

今後の接近

テンペル第2彗星は周期的に地球に接近します。次に地球に近づくと予測されているのは、2026年8月3日で、0.41 au（約6100万km）まで接近すると計算されています。その後も、2031年、2037年、2042年…と数年おきに近日点を通過し、地球に接近する機会があります。

以下に、過去および今後の近日点通過の日付をまとめます。

過去の近日点通過

1873年6月25日
1878年9月7日
1883年11月20日 (観測されず)
1889年2月2日 (観測されず)
1894年4月23日
1899年7月29日
1904年11月10日
1910年2月10日 (観測されず)
1915年4月14日
1920年6月10日
1925年8月7日
1930年10月5日
1935年12月7日 (観測されず)
1941年2月13日 (観測されず)
1946年7月2日
1951年10月25日
1957年2月5日
1962年5月12日
1967年8月14日
1972年11月15日
1978年2月20日
1983年6月1日
1988年9月16日
1994年3月16日
1999年9月8日
2005年2月15日
2010年7月4日
2015年11月14日
2021年3月24日

今後の近日点通過（予測）

2026年8月3日
2031年12月11日
2037年4月26日
2042年9月14日
2048年2月11日
2053年9月17日
2059年4月26日
2064年11月16日
2070年4月22日
2075年9月17日
2081年2月6日
2086年6月27日
2091年11月14日
2097年4月6日
2102年8月29日

テンペル第2彗星は、比較的観測しやすい周期彗星の一つとして、今後も観測の対象となるでしょう。今後の接近に注目です。

外部リンク

10P/Tempel 2 - JPL Small-Body Database
テンペル第2彗星 - 小惑星センター
吉田誠一のホームページ

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