テーサバーンナコーン・ウドーンターニー

ウドーンターニー:タイ東北部の中心都市



ウドーンターニーは、タイ王国東北部、通称イーサーン地方に位置する主要都市であり、ウドーンターニー県の県都です。ナコーンラーチャシーマー、ウボンラーチャターニー、コーンケンといった他の主要都市と共に、イーサーン地方の重要な一角を担っています。

地理と交通



ウドーンターニーは、首都バンコクから約560km離れた場所に位置しています。この都市は、イーサーン地方北部における交通の要衝であり、商業の中心地としても重要な役割を果たしています。道路網は、ラオス、ベトナム北部、そして中国南部へと繋がっており、陸路での国際的なアクセスも容易です。また、タイ国有鉄道が運行する鉄道網は、ウドーンターニー駅ウドーンターニー国際空港を結び、国内外への移動手段を提供しています。

歴史



ウドーンターニーの歴史は、古代にまで遡ります。市街地から東へ約47km離れた場所には、ユネスコ世界遺産にも登録されているバーンチエン遺跡があります。この遺跡は、青銅器時代に栄えた文化の痕跡を今に伝える貴重な場所です。

20世紀には、ベトナム戦争の影響により、約46,700人ものベトナム人難民がウドーンターニーに移住しました。現在でもその子孫がこの地に居住し、ベトナム語でのコミュニケーションが日常的に行われています。この歴史的背景から、ウドーンターニーはタイ国内でも有数のベトナム人コミュニティが存在する都市となっています。

ベトナム戦争中、ウドーンターニー国際空港は、ウドーン・タイ王立空軍基地およびアメリカ空軍の最前線基地として活用されました。また、アメリカ中央情報局の管理下にあったボイス・オブ・アメリカの中継地点としても使用され、冷戦時代における重要な拠点でした。

気候



ウドーンターニーは、サバナ気候に属しており、明確な乾季と季があります。冬は乾燥した空気が流れ込み、4月には年間で最も高い平均気温36.3℃を記録します。モンスーンの影響により、4月末から10月初旬にかけて季となり、特に9月には降水量が多くなります。逆に、1月は降水量が少ない時期となります。日中は暑いですが、夜間は比較的涼しくなることもあります。過去には、最低気温2.5℃から最高気温43.9℃まで観測されたことがあります。

商業施設



ウドーンターニーには、テスコ・ロータス3店舗、Big C 2店舗、マクロ1店舗をはじめとする大型ショッピングモールが複数存在します。特にセントラルプラザウドーンターニーは、市内で最大のショッピングモールであり、メジャー・シネプレックス映画館や255室を備えたホテルも併設されています。ランドマークプラザには、市内2番目の規模を持つ映画館、SFシネマシティがあります。さらに、2009年にオープンしたUDタウンには、38,000平方メートルの広大な公園が設けられており、市民の憩いの場となっています。

注釈



関連事項として、ウドーンターニー県タイ王国、ウドーンターニーラチャパット大学などが挙げられます。

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