テーブルさん座

テーブルさん座について

テーブルさん座（テーブルさんざ、Mensa）は、現代の88星座の一つとして知られており、18世紀中頃にフランスの天文学者ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって考案されました。この星座は、南アフリカ共和国に存在するテーブルマウンテンがそのモチーフとなっています。現在、テーブルさん座は天の南極に最も近い星座の一つとして認識されていますが、日本からは全く見ることができないため、珍しい位置を占めています。

主な天体

テーブルさん座には、最も明るい恒星であるα星が存在しますが、見かけの明るさ5.069等級と、全天の星座の中で最も暗い最輝星を持っています。テーブルさん座にかじき座との境界に広がる大マゼラン雲（LMC）があり、この星雲はテーブルマウンテンにかかる「テーブルクロス」と比喩されることから、その名がつけられています。2022年には、国際天文学連合（IAU）によって、HD 38283という主系列星がオーストラリア連邦にちなんで「Bubup」と呼ばれることが認定され、同星系の太陽系外惑星は「Yanyan」と命名されました。

恒星情報

テーブルさん座にはいくつかの知られた恒星が存在します。α星は、見かけの明るさが5等星、次に明るいのがπ星で、こちらは5.67等というG型主系列星です。また、クエーサーであるPKS 0637-752もこの座に含まれ、チャンドラX線望遠鏡によってその存在が知られています。

星団・星雲・銀河

テーブルさん座周辺には、大マゼラン雲を始めとする天の川銀河の伴銀河や、球状星団であるNGC 1841も観測されています。これらの天体は、星座の魅力をさらに高めています。

由来と歴史

テーブルさん座が考案された経緯は、ラカーユの1751年から1752年にかけてのケープタウンで行った重要な観測に遡ります。最初に掲載されたのは、1756年に公開されたフランス科学アカデミーの紀要で、ここにはテーブルマウンテンの星座の絵が添えられ、「Montagne de la Table」という名称が使用されていました。1863年以降は、ラテン語を用いてMons Mensaeという名称に変更されました。1844年には、イギリスの天文学者ジョン・ハーシェルがこの名称をMensaに変更することを提案、これが広まり、1922年にはIAUによって公式に認定されました。

中国における状況

テーブルさん座の存在は、中国の歴代王朝においてほとんど観測されなかったため、中国の星官や伝統的な星図には含まれていませんでした。イエズス会士や天文学者らが編纂した天文書でも、テーブルさん座の星は特に言及されていません。現代中国では、山案座（Shan'an zuò）という名称で呼ばれています。

日本における呼称

日本語では、「テーブルさん」と定義されています。テーブルさん座は、平仮名とカタカナの両方を用いた唯一の星座でもあります。明治時代からは「テーブル山」という訳語が使われており、1944年には「メンサ」と改められ、戦後の1952年には再び「テーブルさん」となるなど、歴史を経て現在の呼称に至っています。天文同好会の中には、異なる訳語を用いる人々も存在しましたが、一般的には「テーブルさん」が普及しました。

以上が、テーブルさん座についての概要です。この星座は新しい星座として企業内での宇宙観測に関心を持たれる存在となり、今後の研究や観測に期待が寄せられます。

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