ディキル

ディキル：ジブチ南部の要衝

ディキル（アラビア語: دخيل、フランス語: Dikhil）は、ジブチ共和国の南部に位置するディキル州の州都です。映画『猿の惑星』のロケ地として知られるアッベ湖の東側に位置し、首都ジブチ市とは国道で結ばれています。2024年の国勢調査によると、人口は27,378人です。ディキルは、DikilやDikkilとも綴られます。

歴史

イギリス人探検家のウィルフレッド・セシジャーは、1934年にディキルを訪れた際、フランス人入植者によって建設された「最も堅固な要塞」に感銘を受けました。セシジャーによれば、その要塞は高さ20フィートの銃眼を備えた壁を持ち、上部には鋭利なガラス片と有刺鉄線が張り巡らされていました。さらに、二つの監視塔が設けられていました。セシジャーは、現地の守備隊が経済的な支援のみを受けており、軍事的・人員的な援助を受けていないことから、この砦はかつてフランス人ではなく、現地の人々によって使用されていたのではないかと推測しています。

1977年から1978年にかけて発生したオガデン戦争の結果、約8,000人ものソマリ族イッサ支族が隣国エチオピアから避難し、ディキルとその近隣のアリ・サビエはこれらの難民を受け入れ、難民キャンプを建設しました。

ジブチ内戦後の1994年に設置されたアルタ州に属していましたが、2002年7月7日にディキル州がアルタ州から分割された際、ディキルはその州都となりました。

気候

ディキルは、西に広がるダナキル砂漠に近いことから、降水量が非常に少ない乾燥した気候です。年間を通して気温が高く、日中の寒暖差も大きいのが特徴です。

脚注

ジブチの都市の一覧
オガデン
フランス領アファル・イッサ

外部リンク

Maplandia.comによる衛星写真

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