ディック・アレン

リチャード・アレンについて

リチャード・アンソニー・アレン（Richard Anthony Allen, 1942年3月8日 - 2020年12月7日）は、アメリカ・ペンシルベニア州のワムパム出身のプロ野球選手で、一塁手と三塁手として輝かしいキャリアを築きました。アレンは、1960年代から70年代にかけてメジャーリーグベースボール（MLB）で名を馳せ、強打の選手として知られ、「Wampum Walloper」という愛称でも親しまれていました。彼の兄ハンク・アレンと弟ロン・アレンもメジャーリーガーという、野球一家の一員でもありました。

経歴

アレンは1960年にフィラデルフィア・フィリーズと契約を結び、プロ入りを果たしました。アーカンソー・トラベラーズで素晴らしい成績を収めた後、1963年にメジャーデビュー。1964年には全試合に出場し、打率.318、29本塁打、91打点を記録。リーグ首位の125得点を達成し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。その後も3年間連続でオールスターに選出され、1966年には40本塁打を打つ活躍を見せました。

1969年にセントルイス・カージナルスへ移籍し、再びオールスターに選出されるなど、その実力を証明しました。その後ロサンゼルス・ドジャースやシカゴ・ホワイトソックスを経て、1972年にはホワイトソックスで輝かしい成績を収め、MVPにも選ばれました。1973年は故障に苦しみましたが、1974年には32本塁打を記録。

以降、古巣フィリーズに戻り、若手選手の指導に尽力した後、オークランド・アスレチックスで現役を終えます。アスレチックスではキャリアの締めくくりとなる1977年に契約し、打率.240、5本塁打の成績を残しました。

引退後の活動

アレンは引退後、馬の飼育に専念する一方、フィリーズやホワイトソックスで打撃インストラクターとしても活動していました。2017年からはフィリーズの球団アンバサダーとして、元気で親しみのある存在でした。

2020年8月13日、フィリーズはアレンの背番号『15』を永久欠番に指定することを発表しました。この措置は、アレンが殿堂入りしていない選手として初の試みであり、同年9月3日には正式な表彰式も行われました。

人物像

アレンは現役時代も引退後もその独特の性格で知られていました。1966年にはアストロドームの人工芝を批判し、選手としてただならぬ意見を述べることがありましたが、多くの監督や同僚からは彼の人間性やチームに対しての姿勢が称賛されていました。選手としての実力と共に若手選手の指導にも熱心だったことが彼の評価を高めています。

アレンは2020年12月7日に自宅で亡くなりました。享年78歳。プロ野球選手としての輝かしい業績だけでなく、彼の人間性やリーダーシップも人々の記憶に残っていることでしょう。

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