ディディ・グレゴリウス

ディディ・グレゴリウス：オランダが生んだ名遊撃手

マリエクソン・ユリウス・グレゴリウス、愛称ディディ・グレゴリウスは、オランダ王国北ホラント州アムステルダム出身のプロ野球選手。右投左打の遊撃手として、メジャーリーグで活躍しました。

生い立ちとプロ入り

アムステルダムで生まれ育ち、幼少期をキュラソー島でも過ごしました。父親もオランダの野球リーグでプレーしており、野球一家に育ちました。ユース時代には、ケンリー・ジャンセンやアンドレルトン・シモンズといった後のメジャーリーガーたちとチームメイトでした。その後、オランダ野球リーグの強豪アムステルダム・パイレーツに所属し、才能を磨きました。

2007年、シンシナティ・レッズとマイナー契約を結び、プロとしてのキャリアをスタートさせました。

メジャーリーグでの活躍

レッズ傘下で着実に力をつけ、2012年にメジャーデビュー。その後、アリゾナ・ダイヤモンドバックスを経て、2014年オフにニューヨーク・ヤンキースへ移籍しました。

ヤンキースでは、伝説的な遊撃手デレク・ジーターの後継者として大きな期待を背負い、レギュラーの座を掴みました。堅実な守備と勝負強い打撃でチームに貢献し、2016年には20本塁打を放つなど、打撃面でも大きく成長。2017年には、ヤンキースの遊撃手としてのシーズン最多本塁打記録を更新しました。

苦難を乗り越えて

2018年にはトミー・ジョン手術を受け、2019年はリハビリに費やすこととなりました。しかし、不屈の精神で復帰を果たし、再びグラウンドで活躍する姿を見せました。

その後、フィラデルフィア・フィリーズへ移籍し、2023年にはメキシカンリーグやマリナーズ傘下でのプレーを経て、ヨーロッパ野球選手権大会のオランダ代表にも選出されるなど、そのキャリアは多岐に渡っています。

国際舞台での活躍

ディディ・グレゴリウスは、オランダ代表としても数々の国際大会で活躍しました。2011年のIBAFワールドカップでは優勝を経験し、「サー」の爵位を授与されるという栄誉に輝きました。2017年、2023年のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）にも出場し、チームを牽引しました。

プレースタイルと評価

ディディ・グレゴリウスは、堅実な守備とパンチ力のある打撃が持ち味の遊撃手です。特に、ヤンキース時代には、ジーターの後継者として、そのプレッシャーを跳ね返し、チームの中心選手として活躍しました。また、明るい性格とファンサービスを欠かさない姿勢で、多くのファンから愛されています。

主な記録と表彰

ニューヨーク・ヤンキース遊撃手シーズン最多本塁打記録更新（2017年）
プレイヤー・オブ・ザ・マンス：1回（2018年4月）
* プレイヤー・オブ・ザ・ウィーク：1回（2018年4月25日 - 5月1日）

ディディ・グレゴリウスは、オランダ野球界の至宝として、これからもその活躍から目が離せません。

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