ディビナ・ガリカ

ディビナ・メアリー・ガリカ：ウィンタースポーツからF1への挑戦

ディビナ・メアリー・ガリカ（Divina Mary Galica, MBE）は、1944年イギリスのワトフォード近郊で生まれました。類まれな才能と挑戦的な精神で知られる彼女は、アルペンスキー選手として輝かしいキャリアをスタートさせ、レーシングドライバーへと転身、さらにスピードスキーにも挑戦するなど、スポーツ界に多大な足跡を残しました。

アルペンスキー選手としての活躍

ガリカは1964年のインスブルックオリンピックを皮切りに、3大会連続でオリンピックに出場。1968年のグルノーブルオリンピックと1972年の札幌オリンピックでは大回転でそれぞれ8位、7位という好成績を収めました。1970年のアルペンスキー世界選手権でも大回転で10位に入り、高い実力を示しました。アルペンスキー・ワールドカップでは1967-1968シーズンに滑降で2度の3位入賞を果たすなど、国際的な舞台で活躍しました。

レーシングドライバーへの転身とF1挑戦

周囲の勧めもあり、ガリカはアルペンスキー選手からレーシングドライバーへと転身。レーシングカートやフォーミュラ2を経て、1976年にはF1イギリスグランプリにサーティースから参戦し、女性として史上3人目のF1ドライバーとなりました。このレースには、レラ・ロンバルディも参戦しており、F1史上唯一の複数女性ドライバー出走という歴史的な瞬間となりましたが、両者とも予選落ちという結果に終わりました。また、彼女はF1マシンに忌み数とされる「13」番をつけて走った数少ないドライバーの一人でもありました。

その後、1978年にはヘスケスから開幕戦と第2戦に参戦しましたが、どちらも予選落ちでした。F1には通算3回出場したものの、決勝に進出することはありませんでした。

スピードスキーへの挑戦

ガリカの挑戦心は、ウィンタースポーツの世界にも留まりませんでした。1992年のアルベールビルオリンピックでは、公開競技として行われたスピードスキーのイギリス代表として出場し、182.927km/hという記録で19位という結果を残しました。

まとめ

ディビナ・メアリー・ガリカは、アルペンスキー選手からレーシングドライバー、そしてスピードスキー選手へと、複数の競技で活躍した稀有な存在です。女性として、そしてイギリス人選手として、数々の困難を乗り越えながら、常に限界に挑戦し続ける彼女の精神は、後世に大きな影響を与え続けています。彼女の功績は、単なるスポーツ選手の枠を超え、女性の社会進出やスポーツの垣根を超える挑戦の象徴として記憶されています。彼女の勇敢さと情熱は、多くのアスリート、そして挑戦を続けるすべての人々にとって、大きなインスピレーションの源となっているのです。 彼女の記録や経歴は、スポーツの歴史に永遠に刻まれるでしょう。

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