デジタル・デビル物語 女神転生II

デジタル・デビル物語 女神転生II

『デジタル・デビル物語 女神転生II』（デジタル・デビル・ストーリー めがみてんせい2）は、1990年4月6日にナムコからリリースされたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲームです。この作品は、ナムコットのファミリーコンピュータゲームシリーズの67弾として位置付けられるもので、近未来の崩壊した東京を背景にしたオリジナルストーリーが展開します。前作は小説やOVAを基にしていましたが、本作は完全オリジナルで制作されており、シリーズの新たな方向性を示す重要なタイトルと言えるでしょう。

ゲームの背景と目的

物語は2036年の東京を舞台にしています。最終戦争の結果、東京は新型爆弾によって壊滅的な状態に陥り、生き残った人々は悪魔や狂う人々に苦しむ日々を過ごしています。プレイヤーは主人公となり、魔王バエルを倒すための旅を始めます。この旅の中で、悪魔召喚プログラムを使って悪魔と交信し、彼らを仲魔として共に戦わせることが求められます。

進化したゲーム性

本作の大きな特徴として、採用されたフィールドマップとマルチエンディングが挙げられます。悪魔との会話が重要な要素であり、選択肢によって物語の結末が変わるマルチエンディングは、その後の「女神転生」シリーズにも影響を与えました。ステイタスやレベルの設定も前作から進化し、能力を高める新たな手段として「インセンス（香）」が導入されました。

悪魔合体と魔法体系の刷新

悪魔合体のシステムも大きな変更が加わり、2体だけでなく3体を合体させる「3身合体」も実現されています。また、魔法の名前も新しくなり、後のシリーズとも関連性を持つ魔法体系の基礎が築かれました。武器や防具の種類も増加し、多様な装備が可能になっています。

セーブ機能とオートパイロット

セーブ機能は前作のパスワード方式から、バッテリーバックアップを採用し、より便利に利用できるように進化しました。また、オートパイロット機能が付きましたが、実際にはいくつかの不具合もあったとのことです。

評価と位置付け

ゲーム発売当初、『ファミコン通信』の評価ではゴールド殿堂入りを果たし、さらにRPG賞も受賞しています。このように多数の新機能や改良点が評価され、プレイヤーからも広く支持を受けました。後に「旧約・女神転生」としてリメイクされるなど、長い間その魅力が語り継がれています。

登場人物と舞台

作品内には主人公をはじめ、親友や謎の少女など多彩なキャラクターが登場します。主人公は京浜第3シェルターで育った少年で、神の使いを名乗る悪魔パズスから「救世主」としての役割を託されます。物語の舞台は、終末戦争後の東京であり、様々な地区が登場し、プレイヤーはそれらの地域を探索しながら物語を進めます。

このように、『デジタル・デビル物語 女神転生II』は独自のゲームシステムと深いストーリーで、多くのファンを魅了した名作です。今でもゲームファンにとって親しまれ続けているタイトルであり、RPGの歴史において重要な位置を占めています。

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