デジ・ウィルソン

デジー・ウィルソン：長く続いた野球人生

デジー・バーナード・ウィルソンは、1969年5月9日、アメリカ合衆国ニューヨーク州で生まれました。恵まれた体格と俊足を持ち合わせた選手として知られ、内野手と外野手を兼任した選手兼任監督の経験も持つ人物です。

プロ入りとMLBでの道のり

ウィルソンは、フェアレイ・ディッキンソン大学時代にはバスケットボールでも活躍し、全米大学体育協会のノースイースト・カンファレンス男子バスケットボール部門で最優秀選手に選ばれるなど、高い身体能力を誇っていました。しかし、彼のキャリアの主軸は野球でした。

MLBドラフトでは、ボストン・レッドソックス、ヒューストン・アストロズから指名を受けましたが、契約には至りませんでした。その後、1991年のMLBドラフトでテキサス・レンジャーズと契約。レンジャーズではメジャーリーグ昇格を果たせず、サンフランシスコ・ジャイアンツへトレードされました。ジャイアンツ傘下AAA級では高打率を記録し、1996年にはメジャーリーグへ昇格、41試合に出場しました。しかし、その後はメジャーリーグでの活躍は限られました。

阪神タイガース時代とその後

1998年、ウィルソンはNPBの阪神タイガースに入団しました。当時、阪神タイガースには既に2人の外国人野手が在籍していたため、出場機会は限られ、16試合の出場にとどまりました。二軍でも目覚ましい活躍はなく、シーズン終了後に自由契約となりました。

阪神退団後も、ウィルソンは野球を続けました。アリゾナ・ダイヤモンドバックス、シカゴ・ホワイトソックス傘下のAAA級でプレーした後、アメリカ独立リーグで複数の球団を渡り歩きました。2007年にはサウス・コースト・リーグのチームで選手兼任監督を務めるなど、様々な経験を積みました。

コーチとしてのキャリア

2009年からウィルソンのキャリアはコーチへと移行していきました。シカゴ・カブスの傘下で、A+級、AA級と段階を踏んで指導経験を積み重ね、現在は傘下AAA級アイオワ・カブスの打撃コーチを務めています。

人物像

長身だったウィルソンは「ユニット」というニックネームで親しまれていました。彼はジャッキー・ロビンソンを尊敬しており、阪神タイガース時代にはロビンソンと同じ42番をつけていました。体格からは想像できない俊足と、積極的な体当たりプレーが持ち味でした。

記録

NPB初出場：1998年8月12日
NPB初安打：1998年8月14日
NPB初先発出場：1998年8月15日
NPB初打点：1998年8月15日

デジー・ウィルソンは、メジャーリーグから独立リーグ、そしてコーチへと、長く充実した野球人生を送っています。彼の経験と知識は、今後の若い選手の育成にも役立つことでしょう。

もう一度検索