デボン・ホワイト

デボン・マークス・ホワイト（Devon Markes White）は、1962年12月29日ジャマイカ・キングストン生まれ。俊足と堅守を誇る外野手として、メジャーリーグで長きにわたり活躍しました。

1981年のドラフト6巡目でカリフォルニア・エンゼルスに入団し、1985年にメジャーデビューを果たします。1987年からはレギュラーに定着し、主にセンターとして、その守備力をいかんなく発揮。1988年以降、ゴールドグラブ賞を7度も受賞しました。

1991年にはトロント・ブルージェイズへ移籍。ここから彼のキャリアは新たな高みへと向かいます。1992年、1993年とチームはワールドシリーズを連覇。特に1992年の対アトランタ・ブレーブスとのワールドシリーズ第3戦でのプレーは、語り草となっています。無死一・二塁の場面でデビッド・ジャスティスが放った大飛球を、フェンスに激突しながらも後ろ向きでキャッチ。さらに、一塁走者のテリー・ペンドルトンが二塁走者のディオン・サンダースを追い越してしまったのを見逃さず、三重殺未遂を演出しました。このプレーは、ウィリー・メイズの「ザ・キャッチ」と比較されるほど、人々の記憶に強く残っています。

守備での貢献が目立つ一方で、打撃においても勝負強さを発揮。トロントでの通算打率は.270でしたが、ポストシーズンでは.336と驚異的な数字を残しています。また、先頭打者本塁打34本は、2006年シーズン終了時点で歴代5位の記録でした。

1996年にはフロリダ・マーリンズへ移籍し、1997年には3度目のワールドシリーズ制覇を経験。その後、1998年にアリゾナ・ダイヤモンドバックス、1999年にロサンゼルス・ドジャース、2001年にミルウォーキー・ブルワーズと渡り歩き、2002年に現役を引退しました。

引退後は指導者としての道を歩み、2017年からはトロント・ブルージェイズ傘下AAA級バッファロー・バイソンズのコーチを務めています。

【主な表彰】
ゴールドグラブ賞：7回 (1988年、1989年、1991年 - 1995年)
オールスターゲーム選出：3回 (1989年、1993年、1998年)

デボン・ホワイトは、その卓越した守備と勝負強い打撃で、多くのファンに愛された名選手として、野球史にその名を刻んでいます。

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