トゥトゥアンサンブル

『トゥトゥアンサンブル』は、1997年4月7日から2000年3月13日までNHK教育テレビジョンで放送されていた小学校3・4年生向けの音楽教育番組です。リコーダーを題材に、子供たちが音楽に親しみ、その楽しさを発見できるような番組構成が特徴でした。放送時間は固定でしたが、別の時間帯での再放送も行われていました。

番組概要

この番組は、年度ごとに設定や出演者を大幅に変えながら、子供たちを飽きさせない工夫が凝らされていました。各年度の主な内容を以下にまとめます。

1997年度

舞台は、リコーダーの神様の木である「トゥトゥトゥリー」の中にある「キーボーズスタジオ」。リコーダーが苦手な少年ケンが、トゥトゥトゥリーの魔力によって音楽の森に迷い込みます。妖精ララの案内でトゥトゥトゥリーに引き合わされたケンは、毎回出される課題をクリアしながらリコーダーの腕を上げていきます。課題をクリアすると、キーボーズスタジオに招かれ、キーボーズのレクチャーとゲストを招いての「ショータイム」に参加できるという流れでした。番組の前半はリコーダーのレッスン、後半はゲストとキーボーズの演奏鑑賞という構成でした。

主な出演者

ケン：リコーダーが苦手な少年（演：立澤真明）
ララ：笛の妖精。オカリナや様々な笛を使い、ケンにリコーダーのコツを教える（演：本谷美加子）
キーボーズ：音楽の森の管理人。ハイテンションなピアニストで、ショータイムを盛り上げる（演：斎藤雅広）
トゥトゥトゥリー：音楽の森にあるリコーダーの神様の木。97年度はうなり声を発し、ララやピピが翻訳する（声：玄田哲章）
ピピ：トゥトゥトゥリーのお使いをするCGキャラクター。ケンをキーボーズスタジオに招くための採点者（声：北島智恵子）

1998年度

舞台は音楽の森の中央にある「音楽の広場」に移りました。前年度のコンセプトを生かしつつ、設定を大きく変更。自宅の裏山で不思議な木を見つけたサッカー少年コースケが、笛の妖精ララに出会い、トゥトゥトゥリーを紹介されます。ララと手をつなぎ回ると、音楽の森の宣伝マンを自称するキーボーズが現れ、ショータイムに誘われます。ショータイムでは、その回のゲストが課題曲である『小さな世界』を演奏・歌唱しました。また、「がんばリコーダー」というミニコーナーが新設され、前番組「ふえはうたう」で指導した吉沢実監修の下、ケーナ奏者の田中健が先生役、三輪麻未が生徒役として、リコーダーの奏法を学びました。

主な出演者

コースケ：音楽の広場でキーボーズの仕事を手伝う少年（演：佐藤光将）
ララ：音楽の森の道案内役（演：本谷美加子）
キーボーズ：音楽の森の宣伝マン（演：斎藤雅広）
先生：「がんばリコーダー」コーナーの先生（演：田中健）
生徒：「がんばリコーダー」コーナーの生徒（演：三輪麻未）

1999年度

舞台はトゥトゥトゥリーの下に変わり、出演者が総入れ替えされました。97・98年度に比べてストーリー性は薄くなり、オーソドックスな鑑賞・指導の形態となりました。音楽の森を訪れたユキとショウタが、ジュンと出会い、音楽の森を紹介されます。2人はジュンの案内で演奏したり、ネコさんにリコーダー奏法を習ったり、森の住人であるゲスト音楽家たちの演奏を鑑賞し、演奏に加わります。リコーダー指導は番組前半に行われ、課題曲を通して奏法を身につけていく形式でした。指使いは、指ごとに色をつけた白手袋「左手くん」「右手ちゃん」が、リコーダーに見立てた透明管を持って演奏する映像で示されました。

主な出演者

ユキ（演：赤松由貴）
ショウタ（演：内田叡良）
ジュン（演：神矢ゆき）
ネコさん：リコーダー奏法を教える（演：金子健治）

放送終了

2000年3月6日に最終回が放送され、翌週3月13日の最終回再放送をもって番組は終了しました。

スタッフ

リコーダー指導：吉沢実、篠原理華
プロデューサー：華山益夫

トゥトゥアンサンブル