トゥルナン寺

トゥルナン寺（ジョカン）

トゥルナン寺は、中華人民共和国チベット自治区の首府ラサに位置する、チベット仏教の重要な寺院です。中国語では大昭寺と表記され、特に本堂にあたる部分がジョカン（覚康）として広く知られています。本堂という意味合いを持つツクラカンを付加し、トゥルナン・ツクラカンと呼ばれることもあります。

概要

寺院の正門前では、五体投地で祈りを捧げる熱心なチベット仏教徒の姿が頻繁に見られます。内部には数多くのマニ車が設置された回廊があり、巡礼者はコルラ（聖地巡礼）を行うことができます。

本尊として祀られているのは、チベットを統一した吐蕃王朝の王、ソンツェン・ガンポに嫁いだ唐の玄宗皇帝の娘、文成公主が中国から持参したと伝えられる釈迦牟尼像です。この釈迦牟尼像は、寺院の歴史と文化において非常に重要な意味を持っています。

歴史

トゥルナン寺は、7世紀に文成公主によって建立されました。彼女は仏教をチベットに広める上で大きな役割を果たし、寺院の建立はその象徴的な出来事と言えるでしょう。2000年には、ユネスコの世界遺産「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」の一部として追加登録され、その文化的価値が国際的に認められました。また、中国の5A級観光地（2013年認定）にも指定されており、国内外から多くの観光客が訪れます。

近年の出来事

2018年2月17日午後6時40分頃、寺院で火災が発生しました。呉英傑党委書記が消火活動の指揮を執り、同日深夜までに鎮火されました。幸いにも、この火災による負傷者は報告されていません。火災の様子を撮影した画像が中国版Twitterである微博（ウェイボ）に投稿されましたが、その後すぐに削除されています。

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トゥルナン寺は、チベット仏教徒にとって精神的な中心地であり、その美しい建築と歴史的な価値は、訪れる人々を魅了し続けています。信仰の場であると同時に、貴重な文化遺産として、これからも大切にされていくことでしょう。

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