トム・ガリクソン

トム・ガリクソン（Tom Gullikson, 1951年9月8日 - ）は、アメリカ・ウィスコンシン州ラクロス出身の元男子プロテニス選手です。本名は Thomas Robert Gullikson といいます。双子の弟ティム・ガリクソン（1996年没）と共に「ガリクソン兄弟」として知られ、ダブルスで輝かしい成績を残しました。

選手としてのキャリア

ガリクソン兄弟は、テニス界において特別な存在でした。トムは左利きであり、身長180cm、体重77kgという体格でした。1976年に25歳という比較的遅い年齢でプロに転向しています。

1983年のウィンブルドン男子ダブルスでは、決勝に進出し、準優勝を果たしました。しかし、ジョン・マッケンローとピーター・フレミングという当時の最強ペアに敗れ、優勝を逃しました。1984年の全米オープン混合ダブルスでは、マニュエラ・マレーバとペアを組み、見事優勝を果たしています。

自己最高ランキングはシングルス34位、ダブルス4位です。ATPツアーではシングルスで1勝、ダブルスで16勝を挙げています。1985年には、ロードアイランド州ニューポート大会で生涯唯一のシングルス優勝を飾りました。

4大大会シングルスでは、1982年の全米オープンでベスト8に進出しました。しかし、準々決勝でギリェルモ・ビラスに敗れています。

ダブルスでの活躍

トム・ガリクソンのダブルスでの成功は、双子の弟ティムとのコンビによるものが大きいです。男子ツアーダブルス通算15勝のうち、10勝をティムとのペアで獲得しました。ガリクソン兄弟は、1978年から男子ツアーで勝利を重ね、ウィンブルドン選手権を含む主要な大会で好成績を収めました。

1982年には、ジャパン・オープンで優勝しています。この時、ジョン・マッケンローとピーター・レナートのペアを破りました。ガリクソン兄弟ペアとしての最後の優勝は、1985年のスイス室内選手権でした。1988年3月までトーナメントに出場を続けました。

引退後

選手生活を終えたトム・ガリクソンは、1994年から1999年までデビスカップアメリカ代表監督を務めました。1995年には、アメリカ・チームを優勝に導いています。

1996年5月3日、弟のティムが脳腫瘍のため44歳で亡くなりました。ティムの死後、トムは兄弟の名前を冠した「ガリクソン財団」を設立し、脳腫瘍患者への支援活動を続けています。

ガリクソン財団

ガリクソン財団は、脳腫瘍患者とその家族を支援することを目的として設立されました。経済的な支援や情報提供、精神的なサポートなど、多岐にわたる活動を行っています。トム・ガリクソンの兄弟愛と社会貢献の精神は、財団の活動を通して今も受け継がれています。

トム・ガリクソンのテニス選手としての功績、そして引退後の社会貢献活動は、多くの人々に感銘を与え続けています。

もう一度検索