トム・パチョレック

トーマス・マリアン・パチョレックは、1946年11月2日、ミシガン州デトロイト生まれ。右投右打の外野手、または一塁手として活躍した元プロ野球選手です。

1968年のMLBドラフトでロサンゼルス・ドジャースから5巡目指名を受け、プロ野球の道へ。実はNFLのマイアミ・ドルフィンズからも9巡目指名を受けていましたが、野球を選択しました。

メジャーデビュー後は控え外野手としての出場が中心でしたが、1978年5月にシアトル・マリナーズへ移籍したことが転機となり、レギュラーに定着します。1981年には打率.326（ア・リーグ2位）、14本塁打、66打点というキャリアハイの成績を収め、MVP投票でも10位に入りました。同年にはオールスターにも選出され、その実力を証明しました。1981年から3年連続で打率3割を記録するなど、安定した打撃も魅力でした。

1982年以降は、シカゴ・ホワイトソックス、ニューヨーク・メッツ、テキサス・レンジャーズとチームを渡り歩き、1987年に現役を引退しました。

引退後は、1988年から2006年まで、ホワイトソックスなど複数の球団で専属解説者を務め、野球への情熱を伝え続けました。

パチョレック家は、トムを含めた三兄弟が全員メジャーリーガーという、野球一家としても知られています。兄のジョン・パチョレックは、1963年にヒューストン・コルト45's（現在のアストロズ）でメジャーデビュー。たった1試合の出場ながら、3打数3安打3打点2四球4得点という記録を残し、「生涯打率10割の選手で最多安打」という珍しい記録保持者となっています。弟のジム・パチョレックは、1987年にミルウォーキー・ブルワーズでプレーした後、1988年から1993年までNPBの大洋ホエールズと阪神タイガースで活躍。1990年には首位打者のタイトルを獲得するなど、日本でもその実力を発揮しました。

さらに、2007年6月に行われたMLBドラフトでは、甥（ジムの息子）のジョーイ・パチョレックが、ジムもかつて在籍したブルワーズから15巡目で指名を受け、パチョレック家の野球の血筋は脈々と受け継がれています。

トムの現役時代、ファミリーネームの表記は日本のマスコミによって「パチョレーク」などと誤って伝えられることが多かったようですが、弟のジムが大洋に入団した頃から、ようやく「パチョレック」と正しく表記されるようになりました。

獲得タイトル・表彰
MLBオールスターゲーム選出：1回（1981年）

背番号
53 (1970年)
17 (1971年 - 1975年)
12 (1976年 - 1978年途中)
14 (1978年途中 - 1981年)
44 (1982年 - 1985年、1986年途中 - 1987年)
* 34 (1986年 - 同年途中)

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