トヨタ・オーリス

オーリス（AURIS）

概要

オーリスはトヨタ自動車が生産したハッチバックおよびステーションワゴンのCセグメントクラスの乗用車で、欧州市場におけるカローラのハッチバック仕様の後継として登場しました。この車両は、日欧をはじめオセアニアなどでも販売されており、主にイギリスや日本、トルコで製造されていました。その後、3代目モデルはカローラスポーツへと改名され、2020年にはオーリスブランドが消滅しました。

初代 E15#H型（2006年 - 2012年）

初代オーリスは2006年10月に日本でデビューしました。先代のアレックスの後継モデルと位置付けられており、特に欧州市場から高い評価を受けました。このデザインは2007年にグッドデザイン賞を受賞するほど評価が高く、2007年2月には欧州市場でも発売されました。

特徴と販売状況

オーリスは日本国内ではネッツ店とトヨペット店で併売され、一部モデルではハイブリッド仕様も導入されるなど、環境に配慮した製品展開が行われました。特に2010年には英国のダービーシャー工場で初のハイブリッドモデルが生産されることが発表され、注目を集めました。また、オーストラリアやニュージーランドではカローラハッチバックの名称で販売されていました。

トリビア

2006年の発売に際し、パリサロンで発表された先行コンセプトモデルは、そのボディカラーを金色とし、高級感を演出しました。これが、車名の由来となっている「Aurum」（ラテン語で金）や「Aura」（オーラ）に関連しています。

2代目 E18#H/18#W型（2012年 - 2018年）

2012年にフルモデルチェンジされ、より洗練されたデザインと高い環境性能を実現しました。このモデルではトヨタの新デザイン哲学「キーンルック」が採用され、ボディサイズの拡大と共に室内空間も改善されました。ハイブリッドモデルもラインナップに加わり、特に燃費性能が強化されています。

特殊仕様

特別仕様車やコラボレーションモデルも登場し、多様なニーズに応える展開が行われました。2015年4月のマイナーチェンジで、1.2L直噴ターボエンジンを搭載した新グレード「120T」が追加され、低燃費と高性能を両立しました。

3代目 E21#LH型（2018年 - 2020年）

ジュネーブモーターショーで新型が公開された後、カローラスポーツとして国内販売が決定しました。一方で、オーリスの名称は消滅し、車両の呼称とイメージも一新されます。特に、海外市場でも「カローラ」として展開され、オーリスの名を冠したモデルは台湾で若干の期間残ることとなりました。

モータースポーツへの関与

オーリスは、自動車競技にも参加しており、特に南アフリカではスーパー2000規定に改造されてラリーでの活躍を見せました。また、レーサーであるアラン・プロストが特別仕様車で氷上レースに参戦するなど、モータースポーツシーンでも注目されていました。

結論

オーリスはその14年間の歴史を経て消滅しましたが、環境性能やデザイン、技術面での革新を図った成果は、次世代のトヨタ車に受け継がれています。現代のカローラスポーツや他のモデルに影響を与え、その存在意義を示す役割を果たしました。

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