トヨタ・R型エンジン

トヨタ・R型エンジンの概要

トヨタ・R型エンジンは、トヨタ自動車が製造した水冷直列4気筒ガソリンエンジンで、約40年間にわたり様々な車両に搭載された。乗用車、バン、バス、トラック、四輪駆動車、さらにはレーシングカーに至るまで幅広い用途で用いられるこのエンジンは、トヨタの象徴的存在となっています。

R型エンジンの変遷

このエンジンは、当初の設計から最終バージョンまでバリエーションが豊富で、初期から最終期に至るまでの技術的進化が見受けられます。その名は、トヨタがこのエンジンに寄せた愛情からつけられました。排気量は1,500ccから2,400ccに及び、弁機構にはOHV（オーバーヘッドバルブ）、SOHC（シングルオーバーヘッドカム）、DOHC（ダブルオーバーヘッドカム）と多様性があります。1970年代から1980年代にかけては、新たなモデルの登場に伴い、さまざまなエンジン型式が開発されていきました。

開発の歴史

トヨタ自動車は1947年に初代S型エンジンを開発し、小型自動車用のトヨペット・SB型トラックに搭載しましたが、当初は出力が27HPと低く、その性能不足から改良が求められました。1948年には排気量を1.5Lに増大させた水冷エンジンのP型を試作しましたが、サイドバルブ式では限界があると判断し、効率優先のOHV方式へと転換しました。

1951年に登場したR型エンジンは、ボア75mm、ストローク82mmのロングストローク設計で、1,449ccの排気量を持ち、44.6HPの出力を実現しました。その後、設計が改良され、1952年にはスクエア型レイアウトに変更されることで、性能向上が図られました。この時期、欧州の小型車エンジンやアメリカのシボレーの影響を受けた設計が採用されました。

生産期間と車両への搭載

R型エンジンの生産は1953年から始まり、1993年まで続きました。このエンジンシリーズは、日本国内の小型自動車規格である1,500cc以下のエンジンとして開発されたもので、当時の車両において著しいパフォーマンス向上に寄与しました。初期のR型エンジンは、その後の技術革新と共に多くのバリエーションが登場し、搭載車種も広範囲に及びました。

代表的な型式

R型エンジンには、さまざまな型式があります。例えば、R型は1.453Lの排気量を持ち、48psの出力を誇ります。他にも、2R、3Rなど多くのバリエーションがあり、それぞれのモデルが異なる車両に応じた性能を発揮しました。

特に、19RエンジンはホンダのCVCC技術を取り入れるなど、技術面でも試行錯誤が行われました。また、22R型はアメリカ市場向けに製造され、幅広い用途で支持されました。

最終的にR型エンジンは、トヨタ自動車における技術革新と市場ニーズに応える形で進化を遂げ、今なお多くの自動車ファンから愛される存在となっています。

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