トラットリア (レコードレーベル)

トラットリア・レコード（Trattoria Records）は、1992年から2002年まで、日本のポリスター内に存在したレコードレーベルです。フリッパーズ・ギターの解散後、小山田圭吾が主宰となり、活動を展開しました。

このレーベルは、小山田圭吾と、かつてエル・レコード（El records）を主宰していたマイク・オールウェイによって設立されました。日英のポップス交流の場としての役割を担い、「トラットリア」というイタリア語で「定食屋」を意味する名前は、マイク・オールウェイによって名付けられました。

レーベルのリリースは、定食屋のメニュー（menu）に見立てて発表されていました。初期のリリースには、フリッパーズ・ギターの編集盤「colour me pop」と「on PLEASURE BENT」がそれぞれmenu1、2として含まれていましたが、これらは後に欠番となっています。

トラットリア・レコードは、「渋谷系音楽の総本山」と評されることもあります。しかし、音楽プロデューサーの牧村憲一は、Crue-L Recordsやエスカレーターレコーズなどのインディーズレーベルこそが渋谷系の中心であったと指摘しています。レーベルの活動期間中、CDやTシャツなどの売上金額は、CDアルバム換算で400万枚に達しました。

サブレーベル

トラットリア・レコード内には、いくつかのサブレーベルが存在していました。

エキゾチカ（EXOTICA）: マイク・オールウェイの意向を反映した洋楽ラインで、後に「if...」へと発展しました。
モー・ミュージック（MO'MUSIC）: トシ矢嶋がプロデュースを手掛け、英国アシッドジャズ系の音楽を中心にリリースしました。
トラットリア・ファミリー・クラブ（Trattoria Family Club）: 入手困難な廃盤の再発を専門とするレーベルでした。
T2 Label: 沖野俊太郎がプロデュースを担当しました。
ショックシティー（SHOCK CITY）: ハナタラシやボアダムスのEYEなど、ノイズや実験的なサウンドを特徴とするバンドをリリースしました。

主なアーティスト

※五十音順で、コンピレーション・アルバム収録のみや再発のみのアーティストも含みます。

ASA-CHANG&巡礼
アップルズ・イン・ステレオ（The Apples in Stereo）
ウォッカ・コリンズ（アラン・メリル、かまやつひろし、大口広司）
ウッド・ビー・グッズ（Would-be-goods）
ヴィーナス・ペーター
沖野俊太郎
想い出波止場
OOIOO
カジヒデキ
カヒミ・カリィ
クエスチョンズ（The Questions）- 再発
クラウドベリー・ジャム
コーディロイ
コーネリアス
SALON MUSIC
シトラス
清水ひろたか
SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HER
ハナタラシ
ザ・パステルズ（The Pastels）
パパス・フリータス
HIROMIX
ビル・ワイマン - 再発
フリー・デザイン - 再発
ブリッジ
堀江博久
暴力温泉芸者
MARDEN HILL
マニー・マーク
嶺川貴子
ムッシュかまやつ
YOSHIE
RAH BAND - 再発
ルイ・フィリップ（Louis Philippe）
ルミナスオレンジ
ROVO
WACK WACK RHYTHM BAND


トラットリア・レコードは、多様な音楽性を内包し、日本の音楽シーンに大きな影響を与えたレーベルの一つとして、現在もその功績が語り継がれています。

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