トリポリ (LHA-7)

アメリカ海軍強襲揚陸艦トリポリ(LHA-7)：その概要と初来日

アメリカ海軍の強襲揚陸艦トリポリ(USS Tripoli, LHA-7)は、アメリカ級強襲揚陸艦の2番艦として知られています。その艦名は、19世紀初頭に起こった第一次バーバリ戦争（トリポリ戦争）に由来しており、歴史的な重みを感じさせる命名となっています。

トリポリという艦名は、アメリカ海軍においては今回が2代目となります。初代のトリポリはイオー・ジマ級強襲揚陸艦として1966年に就役しましたが、1995年に退役しています。今回就役したLHA-7は、その歴史を受け継ぐ、いわば新たなトリポリと言えるでしょう。

建造から就役、そして初海外展開

トリポリ(LHA-7)は、ミシシッピ州パスカグーラのインガルス造船所で2014年6月22日に起工されました。その後、2017年5月1日に進水、そして2020年7月15日には同造船所で正式に就役しました。

就役後、2022年にトリポリは初の海外展開を行いました。その舞台となったのは日本であり、5月20日午後、山口県岩国市のアメリカ軍岩国基地に初寄港を果たしました。補給や乗組員の休養を目的としたこの寄港は、22日まで行われました。

続く5月29日には、神奈川県横須賀市のアメリカ海軍横須賀基地にも初入港しました。注目すべきは、岩国基地から横須賀基地への移動において、トリポリは第121海兵戦闘攻撃飛行隊所属の最新鋭ステルス戦闘機F-35Bを14機も搭載していたことです。この光景は、トリポリの強大な戦闘能力と、最新鋭装備を運用するアメリカ海軍の技術力を象徴的に示していました。横須賀基地への寄港は短期間で、6月3日午前には出港しました。

日本への寄港が示すもの

トリポリの日本への寄港は、アメリカ海軍と日本との良好な関係を示す象徴的な出来事と言えるでしょう。日米同盟の強化、そしてインド太平洋地域における安全保障協力の深化といった観点からも、この寄港は大きな意味を持つと言えるのではないでしょうか。また、最新鋭のF-35Bを搭載したトリポリの日本への入港は、アメリカ海軍の軍事力と日本の安全保障に対する関与を改めて印象付けるものとなりました。今後の日米関係においても、こうした軍事交流は重要な役割を果たしていくと考えられます。

今後の動向

トリポリ(LHA-7)は、今後もアメリカ海軍の活動の中核として、世界各地でその存在感を示していくことでしょう。その動向は、国際情勢や軍事バランスに影響を与える重要な要素となるため、注目していく必要があります。

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