トレーズ・クシュリナーダ

トレーズ・クシュリナーダ

『新機動戦記ガンダムW』に登場する、カリスマ性と複雑な内面を併せ持つ人物、トレーズ・クシュリナーダについて解説します。

人物像

アーリア系の血を引き、AC171年秋生まれ。181cmの長身とプラチナブロンドの髪、アイスブルーの瞳が特徴です。地球圏統一連合・SMSの創設者であり、後にOZの総帥となります。常に冷静沈着で、カリスマ性にあふれる彼は、多くの兵士から尊敬と崇拝を集めました。白兵戦とモビルスーツ操縦にも長け、その腕前はガンダムパイロットに匹敵します。自然を愛し、独自の戦争観を持つ彼は、戦死者の名前と人数を全て記憶していました。ミリアルド・ピースクラフト（ゼクス・マーキス）とは親交がありました。

OZの教官時代には、クーデター鎮圧に出動した際、ヒイロ・ユイのミサイル攻撃から自機を盾にして負傷。この時、看護師として彼の治療に当たったのがレイア・バートンでした。カタロニア将軍の戦死後、OZ総帥に就任。

名前の由来はフランス語の「13」。

小説『新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』では、ヒイロ・ユイの甥アインとアンジェリーナ・クシュリナーダの息子であることが明かされています。

AC195年12月24日、張五飛との一騎打ちで戦死。24歳という若さでした。

劇中での活躍

物語序盤、トレーズはガンダムに対処する一方で、統一連合の限界を悟り、OZによるクーデターを画策します。彼はガンダムパイロットに偽情報を流し、軍縮会議を襲撃させます。彼の策略を見抜いた張五飛との決闘では、剣技で圧倒し、その才能を認めました。この戦いは、五飛にとって深い因縁となります。

その後もOZは勢力を拡大しますが、トレーズはロームフェラ財団の意向に反し、モビルドール導入に反対。総帥の座を解任され、幽閉されます。

幽閉中、彼は自らの理想を体現したMSガンダムエピオンを完成させ、ヒイロに託します。そして、サンクキングダムを追われたリリーナを担ぎ上げようとするデルマイユに対し、再びOZ総帥として復帰、リリーナを解放し、自ら世界国家元首となります。ホワイトファングとの決戦に際し、彼はゼクスとの対決を通じて戦争の終結を目指します。

最終決戦では、トールギスIIに搭乗し、リーブラを阻止するために出撃。五飛との再戦で敗北し、戦死します。彼の死は、五飛に大きな葛藤を残しました。

小説版『Endless Waltz』では、トレーズは五飛を本気で倒そうとしていたことが明かされています。トレーズは騎士道を重んじ、戦争を「悪」と断じていたため、自身を肯定しなかった五飛を「最大の理解者」と評しました。

墓碑銘には「平和のための礎となり、信念のままに死す」と刻まれています。

主な搭乗機

OZ-06MS リーオー
OZ-00MS2 トールギスII

評価

「一番美しい悪役・敵役」アンケートで第3位にランクインするなど、その魅力的なキャラクターは高く評価されています。

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