トーマストン級ドック型揚陸艦

トーマストン級ドック型揚陸艦について

トーマストン級ドック型揚陸艦は、アメリカ海軍が運用していたドック型揚陸艦です。基本計画番号はSCB-75で、同型艦は8隻建造されました。

概要

本級は、第二次世界大戦中に建造されたアシュランド級ドック型揚陸艦の後継として、1950年代に建造されました。アシュランド級を大幅に拡大した設計となっており、満載排水量はアシュランド級と比較して5割増加、速力も6ノット向上し23ノットに達しています。

艦の前部には艦上構造物が配置され、後部はドックとなっています。ドック後部にはヘリコプター甲板が設けられており、物資や人員の輸送能力が向上しています。

1950年代に就役を開始し、長らくアメリカ海軍で運用されましたが、1994年までに全艦が退役しました。退役後、2隻がブラジル海軍に貸与されましたが、こちらも2001年までに退役しています。

主要な特徴

大型化された船体: アシュランド級を大幅に上回る輸送能力を備えています。
ドック型構造: 上陸用舟艇や水陸両用車を搭載・運用するためのドックを装備しています。
ヘリコプター甲板: ヘリコプターによる輸送能力も有しています。

同型艦

トーマストン (USS Thomaston, LSD-28)
プリマス・ロック (USS Plymouth Rock, LSD-29)
フォート・スネリング (USS Fort Snelling, LSD-30)
ポイント・デファイアンス (USS Point Defiance, LSD-31)
スピーゲル・グローヴ (USS Spiegel Grove, LSD-32)
アラモ (USS Alamo, LSD-33)
ハーミテージ (USS Hermitage, LSD-34)
モンティセロ (USS Monticello, LSD-35)

退役後の活用

特筆すべきは、スピーゲル・グローヴ (USS Spiegel Grove, LSD-32)のその後です。2002年にフロリダ州フロリダキーズ連邦海洋保護区に人工漁礁として沈められ、海洋生態系の保護に役立っています。2012年には観光資源としても紹介され、ダイビングスポットとして人気を集めています。

まとめ

トーマストン級ドック型揚陸艦は、アメリカ海軍の揚陸作戦能力を支えた重要な艦級でした。退役後も、一部の艦は人工漁礁として新たな役割を担い、その生涯を終えています。

関連項目

揚陸艦
ドック型揚陸艦
アメリカ海軍艦艇一覧

外部リンク

* globalsecurity

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