トーマス・ズパッキ

トーマス・マシュー・ズパッキ：揺るぎない挑戦の軌跡

1996年6月12日、アメリカ合衆国ニュージャージー州で生まれたトーマス・マシュー・ズパッキ。左投右打の投手として、メジャーリーグを目指し野球人生を歩み始めました。時として「ザプーキ」と呼ばれることもある彼は、2015年、ニューヨーク・メッツからドラフト5巡目（全体149位）で指名を受け、プロの世界へ足を踏み入れます。

メッツ時代：輝きと試練

ルーキーリーグからキャリアをスタートさせたズパッキは、初期段階では幾多の困難に直面します。ルーキーリーグでは防御率15.43と苦戦を強いられましたが、その後は着実に経験を積み重ねていきます。アパラチアンリーグ、A級、A+級とレベルを上げていく中で、安定した投球を見せる場面も増え、才能の片鱗を見せ始めました。特に2016年は、2球団合計で9試合に先発登板し4勝3敗、防御率1.38、86奪三振という素晴らしい成績を収めています。

しかし、順風満帆な道のりではありませんでした。2017年にはトミー・ジョン手術を受け、2018年シーズンは棒に振ります。手術からの復帰後も、メジャー昇格を目指し、マイナーリーグで経験を積んでいきます。2019年には3球団で計21試合に登板、防御率2.63を記録するなど、着実に力をつけていました。そして、その年のオフには40人枠入りを果たし、メジャー昇格への期待が高まります。

2020年は新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、マイナーリーグの試合が中止となり、メジャー昇格の機会を得られませんでした。2021年、ようやくメジャー初昇格を果たしたものの、登板機会に恵まれず、すぐにAAA級へ降格。しかし、再昇格を果たし、ついにブレーブス戦でメジャーデビューを果たします。残念ながら、デビュー戦では3.2回を投げて6失点と結果を残すことができませんでした。2022年には、メジャーで登板機会を得るも、精彩を欠くピッチングが続きました。

ジャイアンツ時代：新たな挑戦

2022年8月2日、ズパッキはトレードでサンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍。環境を変えることで、さらなる成長を目指します。しかし、ジャイアンツでも安定した成績を残すことができず、2023年オフにはノンテンダーFAとなりました。それでも、ジャイアンツは彼の潜在能力を高く評価し、マイナー契約で再契約を結びました。

投球スタイルと今後の展望

ズパッキの武器は、最速94mph（約151.2km/h）の速球。チェンジアップやカーブなど変化球も織り交ぜ、打者を打ち取ることを目指しています。メジャーリーグでの実績は少ないものの、その潜在能力は高く評価されており、今後の活躍に期待が集まります。マイナーリーグで経験を積み重ね、再びメジャーの舞台で輝く日を夢見て、彼は野球道を歩み続けています。

詳細情報

年度別投手成績（2021年度シーズン終了時）
年度別守備成績（2021年度シーズン終了時）
背番号：63（2021年 - 2023年）

関連項目

メジャーリーグベースボールの選手一覧 S

外部リンク

選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
Thomas Szapucki stats MiLB.com （英語）

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