宗谷バス

宗谷バス株式会社

宗谷バス株式会社は、北海道稚内市に本社を構えるバス会社であり、「日本最北端のバス会社」として知られています。主な事業内容は、稚内市、利尻島、礼文島など宗谷管内における路線バスの運行です。観光シーズンには定期[[観光バス]]を運行するほか、稚内と札幌を結ぶ都市間長距離バス、廃止されたJR線や国鉄線の代替バスも運行しています。2009年までは東急グループの一員でしたが、現在は独立して事業を運営しています。

歴史

宗谷バスの歴史は、1952年7月1日に創立されたことに始まります。同年7月15日には、道北乗合自動車から路線を譲り受け、営業を開始しました。その後、1959年には東京急行電鉄（東急電鉄）の傘下に入りました。しかし、2009年10月1日に東急グループから離脱し、ジェイ・ウィル・パートナーズの管理下を経て、現在は再び独立経営となっています。2010年には、稚内駅前バスターミナルがキタカラ（稚内駅再開発ビル）に移転し、本社も稚内営業所のある末広5丁目に移転しました。

2020年3月には曲渕線が廃止され、2023年9月には天北宗谷岬線が一部区間で短縮されるなど、路線の再編も行われています。

事業所

宗谷バスの事業所は、すべて北海道内にあります。本社と稚内営業所は稚内市に所在し、その他、枝幸、礼文、利尻、札幌、千歳に営業所を構えています。また、稚内駅前バスターミナルの他、鬼志別、浜頓別、潮見、稚内フェリーターミナルに窓口があります。

路線バス

宗谷バスは、多くの路線バスを運行しており、その中でも宗谷岬停留所は日本最北端のバス停として有名です。稚内市内線は、最盛期には高頻度で運行されていましたが、現在は他系統と合わせて一定間隔で運行されています。また、富岡線、緑町線、声問線、富士見線、坂の下線、空港線など、市内各所を結ぶ路線があります。学生向けのスクールバスも運行しています。

宗谷岬方面へ向かう天北宗谷岬線は、旧JR天北線の代替バスとして重要な役割を担っています。礼文島内では礼文線、知床線、元地線が、利尻島内では利尻線が運行されています。

枝幸営業所管内では、浜頓別線、音標・雄武線が運行されており、地域住民の生活を支えています。

都市間バス

宗谷バスは、都市間バスとして、札幌線「特急わっかない号」と、旭川線「特急えさし号」を運行しています。札幌線は北都交通と共同で運行しており、予約制で、車内にはトイレが設置されています。旭川線は、以前は道北バスと共同運行していましたが、現在は宗谷バスのみが運行しています。札幌線はインターネット予約が可能で、割引制度も導入されています。

定期[[観光バス]]

宗谷バスは、稚内、利尻、礼文を発着する定期[[観光バス]]も運行しています。これらのバスは、観光客にとって、手軽に地域を巡る手段となっています。

過去の路線

過去には、声問線、こまどり病院線、天北宗谷岬線、サラキトマナイ線、波止場線、学生対策便など、多くの路線が廃止されています。また、興部、西興部方面の路線や、オホーツク急行線、歌登線、音威子府線、三笠線などは、他社や自治体に移管されています。

貸切バス

宗谷バスは、貸切バスも運行しています。北海道全域で運行が可能で、優良事業者として認定されています。

車両

宗谷バスの車両は、一般路線バスは日野製、高速・貸切バスは三菱製が多いです。路線バスは東急バスから移籍した車両が多く、一部は東急時代のカラーリングのまま使用されています。一方、オリジナルのカラーリングを施した車両も存在します。

車両・乗務員の借り受け、貸し出し

宗谷バスでは、夏期繁忙期に沖縄県のバス会社から乗務員を受け入れています。また、2012年には、福岡県のバス会社に車両と乗務員を貸し出すなど、他社との連携も行っています。


宗谷バスは、地域に密着した公共交通機関として、また観光客にとって重要な移動手段として、日々運行を続けています。

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