ドミニカ国の行政区画

ドミニカ国の行政区画

ドミニカ国は、10の行政教区と42の地方自治体によって構成されています。行政教区は行政上の区画として用いられ、国勢調査などの基礎データとして活用されますが、地方政府としての機能は持ちません。一方で、42の地方自治体は、ドミニカ国における地方政府として機能しています。

行政教区

行政教区は、行政上の便宜のために設けられた区画であり、主に国勢調査などの統計調査に利用されます。地方政府としての機能はなく、行政教区の中心となる都市や村も特に定められていません。各行政教区にはISO 3166-2:DMに基づいたコードが付与されており、統計データなどで利用されています。

地方自治体

ドミニカ国には、5つの種類の地方自治体が存在します。これらの地方自治体は、憲法ではなく個別の法律や条例によって規定されており、それぞれ異なる機能と権限を持っています。各自治体の議会はカウンシルと呼ばれ、議員の任期は3年です（カリブ族居留地を除く）。

地方自治体の種類

1. 市 (City Council)

首都ロゾーが該当します。ロゾーは1896年に設立された町評議会を起源とし、1984年に市議会法によって市制が施行されました。市議会は条例の制定や土地税の徴収、水道の敷設、公園の維持管理などを行うことができます。しかし近年は公益事業が専門機関へ移管されたため、行政サービスは縮小傾向にあります。

2. 町 (Town Council)

ポーツマスが該当します。かつてはロゾーも町に含まれていました。町議会は、条例の制定や地域のインフラ整備などを行います。議長は町長を兼任します。

3. 半都市型自治体 (Urban Council)

ケインフィールドが該当します。1992年に発足した、ドミニカ国で最も新しい地方自治体です。都市議会は条例を制定する権限を持ちます。

4. 村 (Village Council)

38の村が存在し、最も数が多い地方自治体です。村議会は他の自治体と比べて権限が小さく、制約も多いですが、地域住民の生活に密着した活動を行っています。村の規模は様々で、単独の集落が村となる場合もあれば、複数の集落から構成される場合もあります。

5. カリブ族居留地 (Kalinago Territory)

島北東部のカリナゴ・テリトリーは、先住民族であるカリブ族（カリナゴ族）のための居留地（自治区）です。議会はドミニカ国の全カリブ族の代表として機能し、首長と議員は選挙で選出されます。任期は他の自治体よりも長い5年です。

地方自治体一覧

以下は、ドミニカ国に存在するすべての地方自治体の一覧です。所属する行政教区と人口は、2011年の国勢調査に基づいています。ただし、国勢調査区域と一致しない場合があるため、一部は推定値となります。

関連項目

ISO 3166-2:DM
ドミニカ国の都市の一覧

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