ドリカス・デュ・プレシ

ドリカス・デュ・プレシ（Dricus du Plessis）

ドリカス・デュ・プレシは、1994年1月14日に南アフリカ共和国ウェルコムで生まれた男性総合格闘家です。彼は現在、UFC世界ミドル級王者として知られており、南アフリカ人として初めてこの栄誉を手にしました。また、彼は元KSWウェルター級王者でもあります。

若き日の挑戦

デュ・プレシはアフリカーナーの家系に生まれ、幼少期から様々なスポーツに親しんでいました。5歳の時に柔道を始め、12歳からはレスリングを取り入れ、さらにラグビーにも挑戦しました。ラグビーではフランカーとしてプレーし、体力と技術を磨きました。14歳でキックボクシングに転向し、WAKOのK-1部門で世界王者の称号を獲得しますが、ファイトマネーの不足を感じ、総合格闘技へと道を切り替えました。

彼はプレトリア大学に在学中の2013年にプロ総合格闘技デビューを果たし、大学を中退して本格的に格闘技の道に進む決意を固めました。

KSWでの成功

デュ・プレシは2018年4月14日にKSW 43でウェルター級タイトルを賭けて王者ロベルト・ソルディッチと対戦し、圧倒的なパフォーマンスで勝利を収めました。この試合では、左フックによるダウンからのパウンドで2ラウンドのTKO勝ちを収め、KSWの王者となりました。同年10月には再びソルディッチと対戦し、残念ながら敗北しましたが、ファイト・オブ・ザ・ナイトの称号を得る好勝負を展開しました。

UFCデビューとその後

彼のUFCデビューは2020年10月11日、UFC Fight Nightでのマルクス・ペレス戦でした。この試合でも左フックによるダウンからのパウンドで初戦を勝利で飾りました。さらに、2021年7月のUFC 264では、トレヴィン・ジャイルズを相手に2ラウンドでのTKO勝ちを収め、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトに選出される活躍を見せました。

2022年12月、UFC 282でのダレン・ティル戦ではリアネイキドチョークでの一本勝ちを果たし、ファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得。その後、2023年1月のUFC 297では、ショーン・ストリックランドとのタイトルマッチに挑み、見事に判定勝ちを収めてUFC世界ミドル級チャンピオンに君臨しました。この勝利により、南アフリカ出身者で初めてのUFC王者の称号を手に入れました。

初防衛と今後の展望

2024年8月には、UFC 305でミドル級ランキング2位のイスラエル・アデサンヤとのタイトルマッチに臨みました。この試合では、スタンドでの攻防で劣勢になる場面もありましたが、逆転のテイクダウンからリアネイキドチョークを決めて一本勝ちを収め、王座の初防衛に成功しました。

デュ・プレシはその強靭な精神力と無類の格闘センスを武器に、総合格闘技界での地位を確立してきました。今後も彼がどのような戦いを見せてくれるのか、格闘技ファンからの期待が寄せられています。

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