ドント・ストップ・ミー・ナウ

「ドント・ストップ・ミー・ナウ」の魅力と影響

「ドント・ストップ・ミー・ナウ」（Don't Stop Me Now）は、イギリスのロックバンド、クイーンが1978年にリリースした楽曲です。この曲は、フレディ・マーキュリーによって作詞・作曲され、クイーンの7作目のオリジナル・アルバム『ジャズ』の12曲目に収められています。フレディのピアノ演奏が牽引し、仲間のジョン・ディーコンがベース、ロジャー・テイラーがドラムを担当することで作り上げられた作品となっています。独特なハーモニー・ボーカルもこの曲の特徴です。

曲の構造

興味深いことに、「ドント・ストップ・ミー・ナウ」には、ブライアン・メイによるギターのパートがほとんどなく、ギターソロすらも存在しません。それでも強烈なビートとメロディーは、すぐに聞く者を引き込みます。リリースから翌年の1979年にはシングルとしても発売され、全英シングルチャートで最高9位、ニュージーランドでは14位を記録しました。しかし、アメリカのBillboard Hot 100では86位と少し控えめな結果に終わりました。

人気の高まり

発表以降、この曲は多くのCMや映画、テレビ番組で使用され続け、少しずつその名は広がっていきました。特に、ローリング・ストーン誌が2014年に行った「10 Greatest Queen Songs」という読者投票では、なんと3位にランクイン。2018年には全英ロック & メタルシングルチャートにて1位を獲得し、クイーンの楽曲の中でも非常に人気の高い一曲となりました。

ただ、ブライアン・メイは、この楽曲がフレディ・マーキュリーの人生における暗い時期と結びついていることから、あまり好意的な意見を持っていないようです。とはいえ、2011年のアルバム再発では、ブライアンのギターも含まれた別テイクがボーナストラックとして収録され、2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも新たに制作されたギターのトラックが使用されたことも大きな話題となりました。

ミュージック・ビデオと視聴回数

この楽曲に対する熱意は、ミュージック・ビデオでも感じられます。監督はJ・クリーベンスタインによるもので、1979年1月26日にベルギーのフォレスト・ナショナルで行われたコンサートの前に録画されました。その後、スタジオ音源が音としてオンエアされています。クイーンの公式YouTubeチャンネルでも日本語字幕付きのビデオが公開されており、2023年7月時点で4.9億回以上の再生回数を記録しています。

ライブでの演奏

「ドント・ストップ・ミー・ナウ」は、クイーンの1978年から1979年にかけてのツアーで多く演奏されました。この曲は「ライヴ・キラーズ」と呼ばれるライヴアルバムにも収録されています。スタジオ盤ではギターが控えめですが、ライブではブライアン・メイのリズムギターが全曲にわたり力強く響き渡ります。この曲は、クイーン+アダム・ランバートの公演でも頻繁に演奏され、2023年の紅白歌合戦でも披露されました。

その他の情報

シングルの収録内容は、イギリス盤やアメリカ盤、そして日本盤でも異なる面があり、それぞれに魅力があります。また、クラシックなアレンジやカバー曲も多く存在し、様々なアーティストによって新しい命を吹き込まれている点も面白い要素です。

このように、「ドント・ストップ・ミー・ナウ」はただの楽曲でなく、ロックの歴史における重要な一ページを刻む存在となっています。その魅力や影響をこれからも多くの人々が享受し続けていくことでしょう。

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