ドン・アース

ドン・アース：苦難を乗り越えオールスターに輝いたリリーフ投手

ドン・アース（Donald William "Don" Aase、1954年9月8日 - ）は、カリフォルニア州オレンジ出身の元MLB投手です。右投右打で、主にリリーフとして活躍しました。日本では「ドン・アーシー」と表記されることもあります。

レッドソックスでの苦難の時代

1972年のMLBドラフトでボストン・レッドソックスから6巡目指名を受け入団。しかし、マイナーリーグ時代は苦難の連続でした。ウィリアムズポート・レッドソックスでは0勝10敗、防御率5.81と振るわず、翌年もウィンター・ヘイブン・レッドソックスで15敗を喫し、フロリダ州リーグの最多敗戦投手となってしまいます。しかし、1974年にはウィンストン・セーラム・レッドソックスで勝利、完投、完封の3部門でカロライナ・リーグ1位となり、最優秀投手に選出されるなど見事な復活を遂げました。

メジャーデビューとエンゼルスへの移籍

1977年7月、ドン・アースはメジャーリーグに昇格し、先発ローテーション入りを果たします。デビュー戦で勝利投手となり、その後も完封勝利を記録するなど、1年目から6勝2敗、防御率3.12という好成績を残しました。しかし、シーズンオフにジェリー・レミーとのトレードでカリフォルニア・エンゼルスへ移籍することになります。

リリーフへの転向とクローザーとしての活躍

エンゼルス移籍後も当初は先発として起用されましたが、1979年からはリリーフとしても登板するようになります。1980年7月31日の試合で救援に失敗して以降、リリーフ専門の投手となりました。すると、まるで別人のように安定した投球を見せるようになり、1981年にはクローザーとして11セーブを挙げ、防御率2.34という好成績を記録しました。

オリオールズでの栄光とオールスター出場

1984年オフにボルチモア・オリオールズへ移籍。1986年にはクローザーとして34セーブを挙げ、オールスターゲームに初出場を果たしました。オールスターゲームでは、1点差のピンチでマウンドに上がり、見事セーブを記録しました。この年、アースは66試合に登板し、防御率2.98という素晴らしい成績を残し、オリオールズのクローザーとして確固たる地位を築きました。

メッツ、ドジャースでの晩年

1989年にはニューヨーク・メッツ、1990年にはロサンゼルス・ドジャースでプレーしましたが、以前のような活躍は見られず、1990年シーズンを最後に現役を引退しました。

人物

ドン・アースは、歴代メジャーリーガーをアルファベット順に並べた際に、上位に位置する選手として知られています。

成績

（年度別投手成績、年度別守備成績は省略）

ドン・アースは、決してエリート街道を歩んだ選手ではありませんでしたが、リリーフに転向してからは才能を開花させ、オールスターにも選出されるなど、記憶に残る活躍を見せました。彼の粘り強い投球は、多くのファンを魅了しました。

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