ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 (2005年)

第77回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞：2005年の映画界を彩った名作と才能たち

2005年の映画界を振り返る上で欠かせないのが、第77回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞です。2005年12月12日に発表され、2006年1月10日には華やかな授賞式が開催されました。この賞は、批評家や映画関係者によって構成されるナショナル・ボード・オブ・レビューが、その年の優れた映画作品や映画人を選出する権威ある賞です。

輝きを放った受賞作品と受賞者たち

この年の作品賞に輝いたのは、ジョージ・クルーニー監督・主演の『グッドナイト＆グッドラック』でした。マッカーシズム全盛期のアメリカで、真実を報道しようとしたジャーナリストたちの戦いを描いたこの作品は、高い評価を受けました。

トップ10には、『ブロークバック・マウンテン』、『カポーティ』、『クラッシュ』、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』、『マッチポイント』、『SAYURI』、『ミュンヘン』、『シリアナ』、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道|ウォーク・ザ・ライン_君につづく道』といった、話題作が名を連ねています。

外国語映画賞は、パレスチナ映画『パラダイス・ナウ』が受賞。他にノミネートされたのは、『小さな中国のお針子』、『ヒトラー 最期の12日間』、『2046』、『Walk on Water』でした。

ドキュメンタリー映画賞を受賞したのは、皇帝ペンギンの壮大な営みを描いた『皇帝ペンギン』。他に、『バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び』、『グリズリーマン』、『ステップ!ステップ!ステップ!』、『マーダーボール』がノミネートされました。

主演男優賞は、『カポーティ』でトランブル・ケイプートを熱演したフィリップ・シーモア・ホフマンが受賞。主演女優賞は、『トランスアメリカ』でフェリシティ・ハフマンが受賞しました。助演男優賞は『ブロークバック・マウンテン』でジェイク・ギレンホール、助演女優賞は『SAYURI』で鞏俐（コン・リー）が受賞しています。

アンサンブル演技賞は『ヘンダーソン夫人の贈り物』が受賞。ブレイクスルー男優賞は『クラッシュ』、『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』、『ハッスル＆フロウ』で活躍したテレンス・ハワードが受賞し、ブレイクスルー女優賞は『ニュー・ワールド』のクオリアンカ・キルヒャーが受賞しました。

監督賞は『ブロークバック・マウンテン』でアン・リー監督が受賞。新人監督賞は『孤独な嘘』のジュリアン・フェロウズ監督が受賞しました。脚本賞は『イカとクジラ』のノア・バームバックが受賞、脚色賞は『シリアナ』のスティーブン・ギャガンが受賞しました。アニメーション映画賞は『ティム・バートンのコープスブライド』が受賞しました。

テレビ映画/ミニシリーズ賞（ケーブルテレビ作品）は『ラッカワナ・ブルース 街角の女神』が受賞。功労賞にはジェーン・フォンダ、ビリー・ワイルダー賞（優秀な演出に対して）はデヴィッド・クローネンバーグ、功労賞（作曲）はハワード・ショアが受賞しました。視覚効果賞は『キング・コング』、ウィリアム・K・エヴァーソン賞（映画史に対して）はジョージ・フェルテンスタイン、年間製作者賞はソウル・ゼインツが受賞しました。表現の自由賞には『イノセント・ボイス/12歳の戦場』と『The Untold Story of Emmett Louis Till』が選ばれ、映画製作における特別業績賞には、『プルートで朝食を』、『Cape of Good Hope』、『The Dying Gaul』、『僕の大事なコレクション』、『ハッスル＆フロウ』、『Junebug』、『レイヤー・ケーキ』、『ロード・オブ・ウォー』、『美しい人』、『ピーター・フォークの47年目のプロポーズ』、『ママが泣いた日』が選出されました。

これらの受賞作品や受賞者たちは、2005年の映画界を代表する存在として、その年の映画シーンを彩りました。この賞の発表は、映画ファンにとって、その年の映画を振り返る上で重要な指標となっています。

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