ナナ・コナドゥ

ナナ・コナドゥ

ガーナ出身のプロボクサー、ナナ・コナドゥ（Nana Konadu、1964年2月15日生）は、ボクシング史上、二つの異なる階級で世界王座を獲得した偉大な選手としてその名を刻んでいます。彼はWBC世界スーパーフライ級王座およびWBA世界バンタム級王座（二度獲得）を獲得し、世界二階級制覇を達成しました。

来歴

ナナ・コナドゥのプロキャリアは、1985年5月25日に始まりました。デビュー後、彼は順調にキャリアを積み上げ、アフリカのリングで頭角を現します。

1986年12月13日には、ABU（アフリカボクシング連合）フライ級王座を獲得し、地域レベルでの最初のタイトルを手に入れました。さらに、1988年12月10日には、全アフリカバンタム級王座を獲得し、自身の適性階級を見定めるように階級を上げていきました。

国際的な舞台での成功は、1989年3月11日に訪れます。この日、彼はWBCインターナショナルスーパーフライ級王者のセサール・ポロンコ（ドミニカ共和国）に挑戦し、判定で見事に勝利を収め、新たなタイトルを獲得しました。この勝利は、彼が世界のトップレベルで戦う実力を持っていることを証明しました。

そして、キャリア最大の目標である世界王座への挑戦権を掴みます。1989年11月7日、WBC世界スーパーフライ級王者ヒルベルト・ローマン（メキシコ）に対し、敵地メキシコでの挑戦に臨んだコナドゥは、終始試合を優位に進め、3-0の大差判定で勝利。遂に世界王者のベルトを巻き、その名を世界に知らしめました。

しかし、初防衛戦は厳しい結果となりました。1990年1月20日、韓国の文成吉を相手に行った防衛戦で、コナドゥは9回に発生した負傷による判定で敗れ、僅か二ヶ月余りで世界王座から陥落。同時に、この試合はプロキャリア初の黒星となりました。

失ったタイトルを取り戻すべく、1991年3月16日には文成吉との再戦が実現しましたが、この試合も4回TKO負けという結果に終わり、スーパーフライ級王座への返り咲きは叶いませんでした。

その後、バンタム級に階級を本格的に上げたコナドゥは、再び世界タイトルを目指します。1994年10月7日には、元WBC世界バンタム級王者であるビクトル・ラバナレス（メキシコ）と対戦し、判定で勝利を収めるなど、着実に実力を示しました。

1996年1月28日、彼はWBA世界バンタム級王者ウィラポン・ナコンルアンプロモーション（タイ王国）に挑戦。この試合で、コナドゥは2回TKOという鮮やかな勝利を飾り、見事に二階級制覇を達成しました。これは彼のキャリアにおけるハイライトの一つと言えるでしょう。

しかし、バンタム級王座もまた、初防衛戦で失うこととなります。1996年10月27日、ダオルン・チョーシリワット（タイ王国）との対戦で、9回負傷判定により敗れ、タイトルを失いました。

不屈の精神を持つコナドゥは、再びこのタイトルを取り戻すことを誓います。1997年6月21日、ダオルン・チョーシリワットとのリマッチが実現。この試合では、前回の雪辱を果たすべく、7回TKOでダオルンを下し、WBA世界バンタム級王座への返り咲きを果たしました。彼はこの二度目の王座を一度防衛することに成功します。

二度目のバンタム級王座は、1998年12月5日に行われた二度目の防衛戦で、ジョニー・タピア（アメリカ合衆国）に0-2の判定で敗れ、失うこととなりました。

キャリア終盤には、1999年6月12日に元WBC世界スーパーバンタム級王者のエクトール・サンチェス（ドミニカ共和国）に判定で勝利するなど、依然として実力の健在ぶりを示しました。

ナナ・コナドゥは、2001年5月12日の試合を最後にリングから去り、プロボクサーとしてのキャリアに終止符を打ちました。

獲得した主なタイトル

WBC世界スーパーフライ級王座（防衛0度）
WBA世界バンタム級王座（一度目：防衛0度、二度目：防衛1度）

関連項目

男子ボクサー一覧
世界ボクシング評議会（WBC）世界王者一覧
世界ボクシング協会（WBA）世界王者一覧

外部リンク

ナナ・コナドゥの戦績 - BoxRec（英語）

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