ナビスター・インターナショナル

インターナショナル・モーターズLLC（旧ナビスター・インターナショナル・コーポレーション）

インターナショナル・モーターズLLCは、アメリカ合衆国に拠点を置く持株会社であり、トラック、ディーゼルエンジンの製造開発を行う国際的なブランドとして知られています。その歴史は、1902年に設立されたインターナショナル・ハーベスターに遡ります。

歴史

インターナショナル・ハーベスター時代 (1902年-1985年)

インターナショナル・ハーベスターは、マコーミック・ハーベスティング・マシーン社とディアリング・ハーベスター社の合併により誕生しました。当初は農業機械の製造を手掛けていましたが、後に自動車、商用車分野にも進出。「インターナショナル・ハーベスター・オートワゴン」は、ピックアップトラックの元祖として知られています。20世紀には、農機、建設機械など多角的なメーカーへと成長し、オフロード車「インターナショナル・ハーベスター スカウト」や、現代SUVの基礎となった「インターナショナル・ハーベスター トラベラル」など、幅広い車種を製造しました。

農業機械からの移行 (1985年-1991年)

1980年代、インターナショナル・ハーベスターは農業経済の低迷や労働争議の影響を受け経営が悪化。ドナルド・レノックスCEOは、事業を立て直すため、不採算部門からの撤退を決断します。建設設備部門、ガスタービン事業、芝生・庭園設備部門などを相次いで売却し、事業規模を縮小。1985年には農業部門がテネコに買収され、ハーベスター製品はトラックとエンジンのみとなりました。1986年、社名を「ナビスター・インターナショナル」に変更し、トラックメーカーとして再出発しました。

1990年代-2000年代初頭

1991年、ハーベスター・スカウトとライト・トラック・パーツを売却。ディーゼルエンジンの需要増加に伴い、バスシャーシ、特にスクールバスの主要メーカーとしての地位を確立。1995年にはスクールバスのコーチビルダーであったアムトランを完全子会社化しました。2000年には本社をイリノイ州ウォレンビルに移転。「International Truck and Bus」に社名を変更し、インターナショナルブランドの新型トラック「NGV」を発表しました。

2000年代

2004年には、大型ピックアップトラック「インターナショナル XT」を発表し、乗用車市場に参入。しかし、2008年には年間を通して販売されたものの、その後は乗用車市場から撤退しました。

2010年代-現在

2010年、本社をイリノイ州ライルに移転。2011年にはインディアナ州フォートウェインの研究開発施設を閉鎖し、大規模な人員削減を実施しました。

トレイトンSEとの戦略的パートナーシップ

2016年、フォルクスワーゲン傘下のトレイトンと戦略的パートナーシップを締結。部品調達のための合弁会社を設立。2020年、トレイトンによる買収提案を受け、同年10月に買収が合意。トレイトンの傘下企業となりました。

製品

インターナショナル・モーターズLLCは、様々な種類のトラック、バス、軍用車両、エンジンを製造しています。

トラック: CV Series, MV Series, HV Series, HX Series, LT Series, RH Series, LONESTAR, DURASTAR, PROSTAR, TRANSTAR, WORKSTARなど
バス: CE Series, RE Series
軍用車両: SOTV, MaxxPro MRAP, Dash, MXTシリーズなど
エンジン: A26 ディーゼルエンジン

外部リンク

* 公式ウェブサイト

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