ニオール

ニオール（Niort）

ニオールは、フランス西部、ヌーヴェル＝アキテーヌ地域圏に位置する都市であり、ドゥー＝セーヴル県の県庁所在地です。

地理

ニオールは県の南西部に位置し、セーヴル・ニオルテーズ川のほとりにあります。特に「緑のヴェネツィア」と称されるポワトヴァン湿地への入り口にあたる場所として知られています。

由来

ニオールの名前は、ラテン語化されたケルト語の「Novioritum」に由来します。「novio」は「新しい」、「rito-」は「砦」を意味し、合わせて「新しい砦」という意味を持ちます。

歴史

ニオールには新石器時代から人が定住していました。2世紀には西ゴート族に征服され、5世紀にはフランク王国の支配下に入りました。6世紀以前の記録については、詳しいことは分かっていません。

中世にはポワティエ伯の影響下に入り、アリエノール・ダキテーヌがルイ7世と結婚した際に、ニオールは持参金としてフランスにもたらされました。しかし、アリエノールの再婚により、ニオールの領主はイングランド王国のプランタジネット家となりました。1203年、アリエノールはニオールの住民に特権を与えました。ヘンリー2世とリチャード獅子心王は、ニオール防衛のためにカルカソンヌの2倍の長さとなる2800mの城壁を築きましたが、現在残っているのはごく一部です。

百年戦争中の1360年、ブレティニー条約によってニオールはフランスに復帰しました。1285年には自由港となり、経済発展が始まりました。1440年のプラゲリー反乱では、ドーファン（後のルイ11世）側につき、ルイから多くの特権を与えられました。

14世紀には、織物業者と製革業者がニオールの名声を高めました。ベリー公ジャンの命令で港が掘削され、コミューンは大西洋と直接繋がりました。港には塩、魚、コムギ、羊毛、リネン、革製品を積んだフランドルやスペインの船が停泊しました。

ユグノー戦争中、ユグノーの町となったニオールは、カトリック同盟軍との戦いの地となりました。1627年にカトリック同盟軍に降伏しますが、多くのユグノーが残留しました。1668年に竜騎兵による強制改宗が始まり、1685年までに多くのユグノーが自由を求めてカナダへ脱出しました。しかし、ニオールはカナダから輸入される毛皮の主要な貿易港であり続けました。ナントの勅令廃止によって対カナダ貿易が激減し、ユグノーによる産業が衰退しました。

出身者

マントノン侯爵夫人フランソワーズ・ドービニェ - ルイ14世の愛妾
アンリ＝ジョルジュ・クルーゾー - 映画監督
アントナン・プルースト - 政治家
エレオノール・ドルブリューズ - 貴族
サンティアゴ・デ・リニエルス - 軍人、政治家
エティエンヌ・カプエ - サッカー選手
ニコラス・ペトラン - フィギュアスケート選手
ジョセフ・マジョー - 教育学者
マティアス・エナール - 著作家

姉妹都市

コーブルク（ドイツ）
アタクパメ（トーゴ）
ウェリングバラ（イギリス）
シュプリンケ（ドイツ）
ヒホン（スペイン）
トメリョソ（スペイン）
ビャワ・ポドラスカ（ポーランド）

外部リンク

* Official website

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