ニコラ・ブーチェビッチ:多才なモンテネグロ出身のNBAセンター
ニコラ・ブーチェビッチ(Nikola Vučević、
1990年10月24日生まれ)は、
モンテネグロ出身のプロ
バスケットボール選手であり、
NBAの
シカゴ・ブルズでセンターを務めています。卓越した技術とオールラウンドな能力で、長年にわたり
NBAで活躍を続けています。
生い立ちとキャリア初期
スイスで生まれ育ったブーチェビッチは、
バスケットボール選手だった父親の影響を受け、幼い頃から
バスケットボールに親しんでいました。父親のボリスラフ・ブーチェビッチは、KKボスナで欧州チャンピオンズカップ優勝を経験し、ユーゴスラビア代表としても活躍した名選手でした。ブーチェビッチ一家は、彼が
ティーンエイジャーの頃に
モンテネグロへ移住しました。
大学時代
高校時代にはアメリカ・
カリフォルニア州の学校でプレーし、平均18得点、12リバウンドを記録。その後、USC(
南カリフォルニア大学)に進学しました。USCでは、1年目にNCAAの
アマチュア資格審査のため一時出場停止となりましたが、徐々に頭角を現し、2年次にはチーム2位の10.4得点、トップの9.7リバウンドを記録しました。カンファレンスでもリバウンド数でトップ、
ブロックショット数で4位、フィールドゴール成功率で7位という好成績を残し、カンファレンスの
MIP(最も成長した選手)に選ばれました。3年次には、オールPAC10ファーストチームにも選出されるなど、カレッジバスケ界で高い評価を得ました。
2011年のNBAドラフトで、ブーチェビッチは
フィラデルフィア・セブンティシクサーズから1巡目全体16位で指名を受け、
NBA入りを果たしました。
NBAロックアウト期間中は
モンテネグロのチームでプレーしましたが、その後シクサーズと契約。2012年には
オーランド・マジックへトレードされ、そこで中心選手としての地位を確立しました。マジックでは、得点、リバウンド、アシストの全てでチームを牽引し、2018-19シーズンには自身初のオールスターゲーム出場も果たしました。
2021年、ブーチェビッチは
シカゴ・ブルズへ移籍。ザック・ラビーン、デマー・デローザンといったスター選手たちと共に、ブルズを強豪チームへと押し上げる原動力となっています。ブルズでは、その得点能力とリバウンド力に加え、パス能力も高く評価されており、チームのオフェンスを円滑にする役割も担っています。
プレースタイル
ブーチェビッチは、多彩なスキルを兼ね備えた現代的なセンターです。ポストプレーだけでなく、アウトサイドシュートも得意とし、3ポイントシュートの成功率も年々向上しています。また、リバウンドへの嗅覚に優れ、オフェンスリバウンド、ディフェンスリバウンドともに高い数字を残しています。さらに、視野が広く、パス能力も高いため、チームオフェンスに貢献できる点も魅力です。
まとめ
ニコラ・ブーチェビッチは、
NBAを代表するセンターの一人として、今後ますますの活躍が期待される選手です。その技術、リーダーシップ、そして人間性で、多くのファンを魅了し続けています。