ニッカトー

株式会社ニッカトー

株式会社ニッカトーは、大阪府堺市堺区に本社を置く、工業用セラミックスおよび電気炉の製造販売を手がける企業です。

歴史

創業

ニッカトーの歴史は、1888年創業者の西村直に始まります。実業家の父、西村勝三の影響を受けつつも、自らの興味を追求し、染料化学の研究に打ち込みました。ドイツ留学を経て、鉄合金事業にも挑戦しましたが、第一次世界大戦の影響もあり、事業は一時中断を余儀なくされました。

西村工業の設立

1921年、西村直は自らの事業を整理し、西村工業株式会社を設立。化学磁器の製造販売と木材防腐油の製造を開始しました。しかし、製油部門は業績不振により分離。化学磁器専業メーカーとしての道を歩み始めます。

戦時下の苦難と再建

昭和初期には、競合他社を追い越すことを目標に、事業を拡大。1938年には堺工場を完成させました。戦時中は海軍の指定工場となり、学徒動員も受け入れました。しかし、大阪大空襲や堺工場の全焼など、甚大な被害を受けました。

日本化学陶業への商号変更と株式公開

戦後の混乱期を経て、1948年に日本化学陶業株式会社へ商号変更。社員持ち株制度や販売代理店を通じた縁故募集を行い、再建を果たしました。1963年には株式を店頭公開し、更なる発展を目指しました。

株式会社ニッカトーへの統合と現在

1991年、西村工業（1953年設立）と対等合併し、株式会社ニッカトーとして新たなスタートを切りました。2007年には東京証券取引所二部に上場。その後一部への指定替えを経て、2023年現在はスタンダード市場に上場しています。

事業内容

ニッカトーは、セラミックスとエンジニアリングの二つの事業セグメントを中心に事業を展開しています。

セラミックス: ケラマックス発熱体、粉砕ボール、耐熱セラミックス製品、理化学用陶磁器製品などを製造しています。
エンジニアリング: 電気炉、温度センサ、計測機器類などを仕入れ・販売しています。

沿革

1913年：西村化学陶業試験場を設立。
1921年：西村工業株式会社を設立。
1945年：堺工場を再建。
1948年：日本化学陶業株式会社に商号変更。
1963年：株式を店頭公開。
1991年：西村工業（1953年設立）と合併し、株式会社ニッカトーに商号変更。
2007年：東京証券取引所2部に上場。
2008年：東京証券取引所1部へ指定替え。
2023年：東京証券取引所スタンダード市場へ市場変更。

参考文献

日本化学陶業株式会社『日本化学陶業株式会社60年史』1973年。
株式会社ニッカトー『セラミックスと計測システムを通じて社会に貢献する 株式会社ニッカトー100年史』2013年。

外部リンク

株式会社ニッカトー

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