ニッサン・モータースポーツ・ヨーロッパ

ニッサン・モータースポーツ・ヨーロッパ株式会社（NME）

ニッサン・モータースポーツ・ヨーロッパ株式会社、通称ニスモ・ヨーロッパ（NME）は、1988年にイギリスのミルトン・キーンズに設立された企業で、日産自動車のモータースポーツ活動における欧州の拠点として機能しています。この会社は、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル（NISMO）の連結子会社として、日産のレース活動を支える重要な役割を担ってきました。

設立と初期の活動

NMEは1988年1月に設立され、その年のヨーロッパツーリングカー選手権でR31型スカイラインGTS-Rを駆って参戦を果たしました。また、同年にはスパ・フランコルシャン24時間耐久レースにも出場し、6位で完走。さらに、ル・マン24時間のサポートも担当しました。

翌1989年には世界スポーツプロトタイプカー選手権（WSPC）にフル参戦し、この年の最高順位は3位を記録。一方、ADACスーパーカップというドイツの国内選手権でも優勝を飾り、さらなる盛り上がりを見せました。1990年にはWSPCに再度参加し、ポールポジションを獲得しながら最高位2位、シリーズ総合では3位という成績を収めました。

スポーツカー活動の一時的な中断

1991年にはさまざまな事情からスポーツカー関連の活動を一時停止しましたが、同年からパルサーを使用して世界ラリー選手権（WRC）に参戦。しかし、1992年の年末をもってラリー活動も終了することとなりました。

運営移管とその後の活動

1993年4月には、欧州日産へと運営を移管し、イギリスツーリングカー選手権（BTCC）やイギリス国内ラリーへの支援活動をスタートしました。BTCCでは1998年と1999年にそれぞれチャンピオンを獲得し、ニッサンの名をさらに広めることに貢献しました。

影響と legacy

NMEは、グループAツーリングカーやグループCスポーツカー耐久レース、またラリーなど多様な形で日産のワークス活動を担当してきました。1990年のル・マンでのポールポジション獲得や、1998年BTCCでのチャンピオン獲得は、今でも motorsports におけるマイルストーンとして語り継がれています。また、NMEは日産車のオーナーへのサポートも行い、レースを通じて日産車に対する熱意を育ててきました。

残念ながら、現在はニッサン・モータースポーツ・ヨーロッパは解散していますが、その活動の足跡は今でも多くのモータースポーツファンに感動とインスピレーションを与えています。

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