ニニ・ロッソ

ニニ・ロッソ：トランペットの詩人

ニニ・ロッソ（Raffaele Celeste 'Nini' Rosso, 1926年9月19日 - 1994年10月5日）は、イタリアを代表するトランペット奏者、作曲家です。彼はジャズとイージーリスニングのジャンルでその才能を発揮し、「トランペットの詩人」という愛称で世界中の音楽ファンに愛されました。また、日本の上野管楽器製作所製のポケットトランペット「Cantabile」を愛用していたことでも知られています。

生い立ちと音楽への道

トリノで生まれたロッソは、両親の期待に応え大学に進学しましたが、19歳で音楽への情熱を抑えきれず、トランペットを学ぶために家を出ました。ナイトクラブでの演奏活動を経て、一時的に家に戻るも、すぐに音楽家としてのキャリアを再開しました。1960年代には、イタリアで最も有名なジャズトランペッターとしての地位を確立し、彼の音楽活動は最高潮を迎えました。

世界的な成功

1962年にイギリスでレコーディングされた「さすらいのマーチ」は、映画『前進か死か』のテーマ曲として採用され、世界的なヒットとなりました。この曲はケン・ソーン率いるオーケストラによってカバーされ、ロッソのオリジナル版よりも大きな成功を収めました。

彼の最大のヒット曲である「夜空のトランペット」は、イタリア、ドイツ、オーストリア、スイスでチャート1位を獲得し、100万枚以上を売り上げる大ヒットとなりました。この曲は、彼のトランペットの美しい音色と情感豊かなメロディーが世界中の人々の心をとらえました。

また、ロッソは1960年代には俳優としても活動しており、その多才ぶりを発揮しました。

日本との関わり

1967年以降、ロッソは日本に度々来日し、日本でも高い人気を誇りました。彼は日本の歌謡曲や軍歌をカバーした作品も残しており、日本の音楽文化にも大きな影響を与えました。1972年には、第23回NHK紅白歌合戦でフランク永井の伴奏を務めたこともあります。

その生涯

ニニ・ロッソは、1994年に肺がんのためこの世を去りましたが、彼の残した音楽は今もなお多くの人々に愛され続けています。彼のトランペットの音色は、時代を超えて人々の心を魅了し、これからも多くの音楽ファンに感動を与え続けるでしょう。

ディスコグラフィー

（一部）

さすらいのマーチ
夜空のトランペット

関連事項

* イージーリスニング

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