ニュルンベルク中央駅

ニュルンベルク中央駅（Nürnberg Hauptbahnhof）は、ドイツ・バイエルン州北部最大の鉄道駅であり、ドイツ鉄道（DB）が定める駅の格付けで最上位のカテゴリ1に属する主要駅の一つです。その規模はヨーロッパでも最大級であり、南北および東西を結ぶ重要な鉄道の要衝として機能しています。1日に約466本の列車が発着し、約18万人が利用する、まさにバイエルン州の鉄道輸送を支える大動脈と言えるでしょう。

主要な鉄道網の結節点

ニュルンベルク中央駅は、ドイツ南部の鉄道網における重要な結節点であり、あらゆる方面からの路線が集中しています。特に、2006年に開通したニュルンベルク-インゴルシュタット-ミュンヘン高速線や、2017年に開通したニュルンベルク-エアフルト高速線は、各方面への所要時間を大幅に短縮しました。

駅の西側では、フュルト中央駅でニュルンベルク-ヴュルツブルク線とニュルンベルク-バンベルク線が合流し、さらにクライルスハイム、ロート、アウクスブルクからの路線が加わります。これらの4つの路線が並んで駅へと進入します。一方、南東側からは、レーゲンスブルクからの路線とミュンヘンからの高速線が合流し、東側の入口ではヘプ、シュヴァンドルフ、フォイヒトからの路線が加わって、駅へと向かいます。

市街地における位置

ニュルンベルク中央駅は、旧市街の南端、ターフェルホーフ地区に位置し、ケーニヒ門の真正面にあります。マリーエントーアグラーベン通り、フラウエントーアグラーベン通り、バーンホーフ通りの交差点に面しており、ケーニヒ門からは地下道を通じて駅の北側正面入口にアクセスできます。この地下道には地下鉄駅も設けられています。プラットホームは高架構造になっているため、地表階にはプラットホームと交差する3本のトンネルがあり、東トンネルは南東口、西トンネルは南口へと続いています。駅構内はバリアフリー化されており、地下、地表、上層階への移動も容易です。

広範な交通ネットワーク

ニュルンベルク中央駅は、ドイツ国内外を結ぶ長距離列車と、地域を結ぶ近郊列車が頻繁に発着する拠点です。

長距離交通

ICE（インターシティエクスプレス）やIC/EC（インターシティ/ユーロシティ）など、様々な系統の長距離列車が乗り入れており、おおむね1時間間隔で運行されています。ミュンヘンから北へ向かう多くの長距離列車は、ニュルンベルクまで高速線を連結運転し、ここで分割されて各方面へ向かいます。そのため、ニュルンベルクとミュンヘン間の長距離列車は高頻度で運行されています。ライプツィヒを結ぶ高速線が開通すれば、ニュルンベルクからライプツィヒ、そしてベルリンへの所要時間がさらに短縮される見込みです。ミュンヘン、ライプツィヒ、ベルリン、ライン＝マイン地方、ルール地方、シュトゥットガルト、ハンブルク、ウィーンなど、ドイツ国内外の主要都市へのアクセスが可能です。

近郊交通

レギオナルエクスプレス（RE）やレギオナルバーン（RB）などの近郊列車は、ニュルンベルク近郊だけでなく、バイエルン州の広い範囲、さらにはバーデン・ヴュルテンベルク州、ヘッセン州、ザクセン州、テューリンゲン州、チェコ共和国までを結んでいます。特に、ミュンヘン・ニュルンベルク・エクスプレスは、高速線を経由してミュンヘンへのアクセスを向上させ、ICEよりも安価な移動手段として利用されています。ニュルンベルク Sバーンは4つの系統が運行されており、ニュルンベルクと周辺地域を結び、通勤・通学の足として重要な役割を果たしています。

市内交通

駅の地下にはニュルンベルク地下鉄の中央駅駅があり、U1、U2、U3の各路線が交差しています。駅前広場には、ニュルンベルク市電およびニュルンベルク市街バスの停留所があり、市内各地へのアクセスも容易です。さらに、駅から徒歩圏内には中央バスステーションがあり、ヨーロッパ各地を結ぶ国際バスも利用できます。

充実した駅設備

ニュルンベルク中央駅は、長距離・近郊交通の要衝として、旅行者のための様々なサービスを提供しています。ドイツ鉄道の旅行センターやサービスポイント、DBラウンジ、多数の表示装置、自動案内放送など、快適な移動をサポートする設備が充実しています。駅構内はバリアフリー化されており、エスカレーターやエレベーターで各階層間を移動できます。その他、旅行者援護所、子供用ラウンジ、各種店舗、レストラン、遺失物取扱所、ロッカー、タクシー乗り場など、旅行に必要なあらゆるものが揃っています。

歴史

ニュルンベルク中央駅は、1844年から1847年にかけて建設され、その後、数々の改築や改良を経て現在に至ります。第二次世界大戦末期には大きな被害を受けましたが、戦後に再建され、1990年代には大規模な近代化工事が行われました。2010年代にはSバーン網の拡充に伴い、プラットホームの改良も行われています。常に時代の変化に対応し、進化を続けてきた駅と言えるでしょう。

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