ネイボブ (護衛空母)

エジスト (USS Edisto)

エジスト (USS Edisto, AVG/ACV/CVE-41) は、アメリカ海軍のボーグ級航空母艦に属し、護衛空母としての役割を担いました。艦は1942年にシアトル・タコマ造船所で建造され、翌1943年に竣工しました。その後、レンドリース法に基づきイギリス海軍に移管され、ネイボブ (HMS Nabob, D77) という艦名で運用されることとなります。

建造と艦歴

艦の建造は1942年10月20日に始まり、1943年3月9日に進水しました。そして、1943年9月7日に竣工し、イギリス海軍に引き渡され「ネイボブ」と名付けられました。この艦はイギリス海軍の人員不足を背景に、ほとんどがカナダ海軍から派遣された乗員によって運用されました。カナダ人乗員は食料が劣悪であること、またイギリス人乗員は給料の違いに対して不満を抱くことが多く、これが彼らの士気に影響を及ぼしました。このような問題を解決するために、艦がイギリスに向かう前に様々な改善策が講じられました。

1944年1月25日、艦はジョージア海峡でアヴェンジャーを着艦させている最中、海図の誤りにより座礁してしまいます。しかし、彼らはその後、サンフランシスコを経由してパナマ運河を通り、1944年3月19日にニューヨークに到着しました。ニューヨークからはUT10船団と共にイギリスへ向かうことになりました。

作戦参加

1944年8月には、空母インディファティガブルや護衛空母トランペッターと共に、ノルウェー沿岸への機雷敷設作戦（オフスプリング作戦）に参加しました。この際、ネイボブから発進したアヴェンジャーは、合計47個の機雷を敷設しました。

同月、ネイボブはドイツ戦艦ティルピッツに対する攻撃作戦（グッドウッド作戦）にも参戦しました。この作戦の目的は、ティルピッツ周辺に機雷を敷設することでした。8月22日、ネイボブの搭載機はトランペッターの機体と共に飛び立ちましたが、目標地点に雲が立ち込めていたため、作戦は中止となりました。帰還の際、護衛艦艇への給油準備中にドイツの潜水艦U354から攻撃を受けて、魚雷が艦の右舷に命中しました。

被害とその後

この攻撃によって浸水が発生し、吃水深度が増加し、機関室の温度が上昇するなどの問題が生じました。しかし、電力が復旧し浸水もコントロールされたため、ネイボブは自力でスカパ・フローに向かい、8月27日に到着しました。

しかし、艦の損傷は深刻であったため、ネイボブは1944年9月30日に退役し、その後は部品取り用に使われることとなります。1945年3月16日にアメリカ海軍に返還され、1947年3月にはオランダの造船会社に売却されました。その後、以前の艦名であるネイボブの名を継いだ商船として運用され、最終的には「グローリー (Glory)」という名前に変更されました。1977年には台湾で解体され、艦の生涯を閉じました。

このように、エジストおよびその後のネイボブとしての運用は、第二次世界大戦における護衛空母の役割や艦の歴史を物語っています。

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