ネグローニ

ネグローニ：伝統と革新が融合したカクテル

ネグローニは、ジン、ベルモット、カンパリという3つの個性的な材料が見事に調和した、クラシックカクテルです。その起源は、20世紀初頭のイタリア、フィレンツェに遡ります。

ネグローニ誕生秘話

フィレンツェの老舗リストランテ「カソーニ」の常連客であったカミーロ・ネグローニ伯爵は、アペリティフとしていつもとは違う、より強い刺激を求めていました。そこで、彼はいつものアメリカーノ（ベルモット、カンパリ、ソーダ）のソーダをジンに替えてもらうようバーテンダーに頼みました。この新しいカクテルは伯爵のお気に入りとなり、やがて「ネグローニ」として人々に親しまれるようになりました。1962年、同店のバーテンダー、フォスコ・スカルセリが、伯爵の許可を得て発表した際、同時に美食家として高名であった伯爵の名を冠する事を許された。

基本レシピと作り方

ネグローニの基本的なレシピは以下の通りです。

ドライ・ジン：30ml
カンパリ：30ml
スイート・ベルモット：30ml

これらの材料を氷を入れたオールド・ファッションド・グラスに注ぎ、軽くステアすれば完成です。本場フィレンツェでは、材料をシェイクして作るスタイルも存在します。

多彩なバリエーション

ネグローニは、その基本レシピをベースに、様々なバリエーションが生まれています。

ドライ・ネグローニ： ドライマティーニにカンパリを少量加えることで、よりドライな味わいに仕上げたもの。
ネグローニ・ズバリアート： ジンをスプマンテなどのスパークリングワインに置き換えた、軽やかなネグローニ。 「ズバリアート」とは、イタリア語で「間違える」という意味で、1972年にミラノのバール・バッソのバーテンダー、ミルコ・ストッケットが間違ってジンの代わりにスパークリングワインを入れてしまったことから始まる。
ブールヴァルディエ： ジンをライ・ウイスキーまたはバーボンウイスキーに替えた、力強いネグローニ。1927年にパリで創刊された月刊誌『Boulevardier』のアメリカ人記者であったErskine Gwynneが創作したと言われる。

ネグローニを味わう際のポイント

ネグローニは、その独特な苦味と甘みのバランスが魅力のカクテルです。食前酒として、または食事の後のリラックスタイムに楽しむのがおすすめです。オレンジピールを添えれば、爽やかな香りが加わり、より一層美味しくいただけます。

また、ジン、カンパリ、ベルモットの銘柄を変えることで、味わいの変化を楽しむこともできます。いろいろな組み合わせを試して、自分好みのネグローニを見つけてみましょう。

ネグローニは、シンプルなレシピながらも奥深い味わいを持つ、魅力的なカクテルです。ぜひ、ご自宅やバーで、その魅力を体験してみてください。

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